ごみ問題、 環境問題を考えた活動を

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2017年7月7日

セブ からの 通信

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 セブで毎年開催される盆踊り大会では、様々な華やかな催し物の裏で、フィリピンのゴミ問題、環境問題を考えた活動を行っています。

ゴミはゴミ箱へ

 ゴミはゴミ箱に捨てる。日本では当たり前のこの習慣が、ここフィリピンでは通用しません。道端でも自宅の目の前でも、人々は平気でポイ捨てをします。また、ゴミの分別もほんの一部でしか守られていません。
そこで、盆踊り大会では毎年、株式会社GUUN様のご協力のもと「ECO STATION」を設けて、ゴミの分別とゴミの収集を行っています。ECO STATIONでは、地元のボランティアが一生懸命ゴミの分別を訴え、一つ一つ手作業で分別を行ってくれました。
この取り組みにより、盆踊り大会を主催するセブ日本人会はセブ市長特別賞を受賞しています。

大切な資源

 フィリピンでは誕生日やその他のイベント毎にTarpaulin(ターポリン)を作ります。日本語で言えば横断幕やのぼりですが、ターポリンはそれほど高価なものではなく、サイズによってですが100ペソ程度から大きなものでも500ペソもしません。盆踊り大会でも、ご協賛いただきました企業様のターポリンを会場内に掲示させていただきました。通常のイベントでは、このようなターポリンはイベント終了後にごみとして捨てられてしまいます。しかし、このターポリンは貧困層にとってはまさにお宝です! ブルーシートよりも遮光性、耐熱性、防水性に優れており、家の屋根や壁の補強にうってつけなのです!

火災被災地区に寄付

 今回盆踊り終了後、会場内で使用した全てのターポリンを、DAREDEMO HEROで継続支援する火災被災地区と最近発生したばかりの火災地区に寄付をしました。本当に小さなアクションですが、誰かが動くことによって、ゴミとして捨てられてしまうものが人々に喜ばれ、生活を豊かにする宝物に変身します。配布から数日後に被災地を訪問すると、早速各家々の壁にターポリンが使用されていました。「これで雨が降っても大丈夫!」「屋根の穴をふさぐことができた!」とみんな大喜びでした。

盆踊り大会の意義

 この盆踊り大会は、ただのお祭りではありません。フィリピンという異国の地で、私たち日本人が安全に安心して生活ができているのは全て現地のフィリピン人のお陰です。そんなフィリピン人に感謝の気持ちを込めて、日本文化を紹介することが盆踊り大会の意義のひとつです。
日本人には世界に誇る「MOTTAINAI」文化があります。そして、フィリピン人が日本を訪れてまず驚くことが、街にゴミがひとつも落ちていないことです。盆踊り大会ではカラオケやコスプレ、日本食などの文化だけでなく、これらの素晴らしい日本文化も、フィリピンの人々に伝えています。

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