ケソン・メモリアル・サークルの朝

この記事をシェア

2017年8月5日

かつてのフィリピンの首都、ケソン市の中心に広がる憩いの場

from Quezon Memorial Circle
ウォーキング、エアロビクス、散策をそれぞれに楽しむ
かつてのフィリピンの首都、ケソン市の中心に広がる憩いの場

高さ66㍍のケソン・メモリアル・シュライン。ケソン市民が愛するシンボルマークだ

高さ66㍍のケソン・メモリアル・シュライン。ケソン市民が愛するシンボルマークだ

ケソン・メモリアル・サークルはマニラ首都圏北部のケソン市の中心にある円形の広場だ。その外周道からは市内に向けて放射線状に道路が伸びている。ケソン市は戦後から1976年までフィリピンの首都として発展し、サークルの周辺には現在も、広大なキャンパスのフィリピン大学や政府機関がある。
27ヘクタールの広さを誇る広場には熱帯の樹木が生い茂り、週末の朝は夜が明けきらぬうちからたくさんの市民が訪れる。広場の中心にあるのが3本の塔からなる高さが66㍍のケソン・メモリアル・シュラインだ。塔のふもとには戦争中に米国で亡くなったケソン大統領とその妻の霊廟(びょう)がある。塔の周りでは短パンとTシャツ姿の老若男女がジョギングやウォーキング、エアロビクス、バドミントンやダンスなど、週末の朝を汗を流しながら楽しんでいた。
広場内には首都圏とは思えないほど緑が多く、遊歩道や池もありジョギング途中で足を止め木陰で休む人も見かける。また、広場の外周道に沿って並んでいるのが、朝食がとれるカンティーンや喫茶店、ココナツを丸ごと売っている露店だ。中でも注目はココナツ製品の専門店「ココナツ・ハウス」。いちばんの人気メニューは白い果肉を特別の器具で削るようにして麺状にした「ココナツ・パンシット」(写真下)で、うどんの麺のようだが、口の中に入れるとなるほど、醤油風味の果肉の香りが…。そのほかココナツパイやアイスクリーム、せっけん、オイルなど、ココナツグッズが勢ぞろい。遠くからわざわざ買いに来る人もいるくらいの人気店だ。地産のバラコ・コーヒー(25㌷)もお勧めだ。
マニラ市にリサール公園、ケソン市にはメモリアル・サークルがあってくつろぎの場所となっている。マカティ市のアヤラ・トライアングル公園は近年、ビルに浸食されつつある。地域に憩いの場があることは、住民にとってありがたく、住みやすい条件の一つに違いない。

首都圏とは思えないほど緑が多い公園内。池のほとりでしばし足を止めるウォーカーたち

首都圏とは思えないほど緑が多い公園内。池のほとりでしばし足を止めるウォーカーたち

バドミントンやエアロビクスで気持ちのいい汗を流す

バドミントンやエアロビクスで気持ちのいい汗を流す

IMG_6311ed

フィリピンの伝統武術、「アーニス」の練習風景

フィリピンの伝統武術、「アーニス」の練習風景

見かけはうどんのような「ココナツ・パンシット」

見かけはうどんのような「ココナツ・パンシット」

 

Advertisement