ナビ流ゴルフ

この記事をシェア

2019年11月19日

イマドキの
ゴルフスイング

ゴルフの世界においては常に新しいスイング理論が提唱されているが、現在では巷で話題のGG(ジョージガンカス)スイングをはじめ、人工力学に基づいた欧米型スイング、現代型スイングと呼ばれるものが主流となりつつある。これら最新スイングについて、フィリピンのアマチュアゴルファーに話を聞きながらナビ流ゴルフ編集部で考察してみた。

新しいスイング理論への取り組みについて

現在では気軽にYouTubeなどで最新スイングの映像やレッスンを見ることができる。気軽に情報収集しやすくなったのはアマチュアゴルファーにとっても非常にうれしい。その一方、情報量が多いためいろいろと手を出すうちに「自分のスイングがわからなくなってしまった」というマニラ在住の日本人アマチュアゴルファーTさんのような方も多い。
実際プロでも新しい動きを取り入れた場合にそれが身につくためには数カ月は要する(場合によっては数年)という。スイング理論を取り入れる場合にはそれなりの覚悟と練習が必要となる。「いつでも戻れるベースとなるスイングを作っておくことが、新しいスイングを試すうえで重要」「全てを取り入れるのではなく部分的に試す」というトップアマの意見もある。

イマドキスイングの
特徴

それぞれの理論において細かい点では異なるもののイマドキのスイングには以下のような特徴が挙げられる。詳細についてはYouTubeなどで多くの情報を得られることができるが、まず押さえておきたいのは次のポイントだ。

A. 縦回転
従来はボディターンと呼ばれる横回転を意識した動きが日本のゴルフレッスンでは一般的だった。現在はより体を縦に使う動きがボールを遠く真っ直ぐ飛ばすうえでは効率的とされている。肩を回すことは今でも重要とされているが、この回す方向が左右ではなく上下に動かすようなイメージを持つものが多い。

B. 軸回転
体重移動はそれほど意識せず、アドレスの位置で出来た体の軸をずらさずに回転力で打つことを推奨していることが多い。結果として左右の体重移動は発生するが、正面からスイングを見たときにアドレスのポジションから体はほとんど左右には動いていないように見える。ヒップターンという言葉も使われるが、左右のお尻の位置を入れ替えることで、この軸回転を実現する方法の一つ。また基本的には体の動きを止めることを推奨しておらず、体を止めて腕をひっくり返すようなアクションがない。

C. シャットフェース
クラブの進化(ドライバーの大型ヘッド化、重心距離が長い等)に伴い、以前のようにクラブのフェイスを開いて、そして閉じて使うよりも閉じた状態(シャット)に挙げてそのままの状態でインパクトすることが推奨されている。欧米のトッププロのほとんどがトップの位置でフェイスが上を向いている状態となっている。一方で以前のレッスン書などには「トップでフェイスはアドレスで向いている方向を向いているのが良い」と書かれているものもある。

D. 地面反力
より遠くに飛ばすために地面の方向に力を入れ、その跳ね返る力を利用して飛ばすという理論。GGスイングで切り返しでスクワットをするような形を取るのもこの地面反力を有効的に使うための動きだ。一方で多くのアマチュア泣かせの動きでもあり「まったくタイミングわからないのであきらめた」という声も今回の取材で聞かれた。

E. パッシブトルク
クラブをトップで背中側に倒す動きでその際に発生するトルクを活用してより遠くにボールを飛ばす動き。結果的にこれまで多く推奨されてきたアップライトのトップに比べ、レイドオフのトップに見える。上記A、Bの動きの延長線上にあり、理論上は自然と発生する動きでもあるのだが、意識すればするほど変なトップになる恐れも。中途半端に取り入れようとすると、地面反力と並んで2大アマチュアのスイングクラッシャー的な存在になる。ただ地面反力と同じく、マスターすると「今までにない飛距離が出た!」という声もある。

この他にもいろいろな要素や動きがあり、現代スイング理論同士で比較しても異なる考え方が多々あるのが現状。さらに現代スイングが必ずしも正解というわけでもなく、今まで作ってきたスイングを壊すことにもつながる可能性があるので注意したい。しかしながら、従来のスイングで体を痛めてしまった人が人工力学に基づく最新スイングを取り入れて痛みが改善したという話もある。無理のない範囲で取り入れたり、マンネリ化した練習を楽しくするための要素として取り入れたりして、フィリピンでのゴルフライフをいっそう充実させよう。

編集部オススメ

イマドキスイングをYouTubeから
ピックアップ

LPスイング吉田直樹  

海外の大物レッスンプロとも定期的に情報交換しているレッスンプロによる日本人のための最新スイング理論。GGスイングとの違いも解説されている。

 

チェケラーGOLF

今話題のGGスイングを日本語でわかりやすく解説。本家よりわかりやすい?(笑)

 

三觜喜一MITSUHASHI TV

以前にも紹介した日本でトップクラスの人気ゴルフYouTubeチャンネル。最近では欧米式野球スイングコーチとの対談もあり大変興味深い。なおGGスイングも欧米式野球スイングを基にしていると言われている。


このほかにもたくさんの有益な最新スイング情報がYouTubeにあるので探してみよう。

 

コンペレポート

東北大が優勝
2位に 北海道大

第1回
マニラ七帝大ゴルフコンペ

9月28日、ラグナ州のカンルーバンG.C.南コースでマニラ在住の旧七帝大卒業生による「第1回 マニラ七帝大ゴルフコンペ」が行われ、東北大が優勝した。雨の日が続く中、大会当日は晴天に恵まれ、女性4名を含む43名が参加し熱戦を繰り広げた。試合はダブルペリア方式で行われ、各校ネット平均により順位を決定。結果、優勝は東北大、2位北大、3位に九大が入った。個人戦は前田良夫さん(九大)が制した。
マニラ七帝大ゴルフコンペは、以前から対抗戦を行っていた北大と九大の同窓会が中心となって企画。当初は同窓会間の交流はなかったが、今大会をきっかけに東北大同窓会が組織されるなど、各大学で卒業生同志の交流が活性化された。
来年以降マニラ七帝大ゴルフコンペは年2回開催をめざしている。次回は今回優勝の東北大とブービー校だった東大が幹事校を務める。
(寄稿:内野信也/九州大)

表彰式にて。優勝した東北大

■団体戦結果

優 勝   東北大学
準優勝  北海道大学
3位   九州大学
4位   名古屋大学
5位   大阪大学
6位   東京大学
7位   京都大学

■個人戦結果

1位  前田 良夫(九大) グロス82
2位 石井 薫(北大) グロス84
3位 濱田 貴将 (九大) グロス85

 

Advertisement