古き良き夏の都の面影を残すバギオの民宿

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2018年12月17日


の都で過ごすひと時の非日常

「夏の都(サマーキャピトル)」と呼ばれた都市バギオ。アメリカ統治時代には、マニラが最も暑い3~6月に過ごしやすい高地特有の気候を求めて、バギオに政府機能が移されたという。今日でも休日にはマニラからの避暑や観光のため訪れる人々は後を絶たないが、一度バギオを訪れて街を歩いてみると街角には夏の都と呼ばれた往時の面影を残した家々を多く目にすることができる。今回はそのような古き良き時代の家々を改装した民宿を訪れた。

滞在客以外へも開放しているGuesthavenのカフェGuesthaven’s cafe also open to non-guests.

Guesthavenの木のぬくもりが感じられるダイニングGuesthaven’s warmth of wood is felt Dining.

Guesthavenのレモンティーブレッドとコーディリエラ産コーヒーGuesthaven’s Lemon Tea Bread and Cordillera Coffee.

Guesthavenのすべての客室に大きな窓があり日当たりが良いAll guestrooms in Guesthaven have large windows and are sunny.

Guesthaven Baguio Bed & Breakfast
#9 Justice Village, Marcos Highway, Baguio City, Philippines
Tel: (074) 422-9935
Cell: 0922-801-8577
E-mail: booking@guesthaven.com
HP: http://www.guesthaven.com/index.html
Facebook: https://www.facebook.com/guesthavenbaguio/

はじめに紹介するのはフィリピンの喜劇王ドルフィー(1928~2012)の別荘を改装したというGuesthaven Baguio Bed & Breakfast。バギオの街の中心のバーンハム公園から車で10分ほど、街の喧騒から抜けた閑静な住宅街に立地している。良く手入れのされた芝生が張られた庭の脇を抜け、宿に併設されたカフェに入るとオーナーのジノさんと奥さんのヴェノスさん夫妻が出迎えてくれた。
「うちの特色は別荘時代の建物の歴史を生かしてアメリカのコテージのような雰囲気にしたことです」とジノさんは語る。1970年代に建てられ
た建物は、現在では入手困難なフィリピンのナショナル・ツリー、ナラの木材をふんだんに使用した木造。大きな窓から入ってくる光はカフェ、ダイニングそして客室を明るく照らす。自慢の朝食には自家製パンが用意され、時には日本風のビーフカレーが出ることも。
次に訪れたのはLucia’s Bed & Breakfast。バギオ中心部からライトパークを繋ぐレオナルド・ウッド・ロードLeonard Wood Roadから一本入っ
た眺めの良い丘に立っている。立派な門の呼び
鈴を鳴らすと出迎えてくれたのは快活な雰囲気のオーナー、ルーシーさん。彼女の話によるとこの建物は1980年代に建設され、1990年のバギオ地震後にルーシーさんの家族が別荘として購入したものを、4年前ルーシーさんが改装して民宿としてオープンした。内装は彼女の趣味が反映して明るい色づかいでフォトジェニック、SNS好きの女性客にも好評だという。
宿の特色を尋ねると「皆さんがきずなを深めリラックスするための、安全で静かでアットホームな宿です」。そうルーシーさんは教えてくれた。広い庭ではたき火ができ、宿の貸し切りにも対応している。
最後に紹介するのは私がインターンとして滞在している TALA Share & Guesthouse。近隣にバギオのザ・マンションやライトパーク等の観光名所が点在していてバギオ観光の拠点にするにはうってつけの立地。1980年代に建築された切妻屋根の建物には Café Yagamと環境NGO「Cordillera Green Network(CGN)」のオフィスも入居している。宿の運営は主にCGNのインターンが行っており、日本語での旅の相談にも応じている。
宿泊者も利用できるダイニング・キッチンは私たちインターンや宿泊者の憩いの場所。旅の相談やコーディリエラ地方についての話に花が咲く。運が良ければ他のゲストやインターンから興味深い話を耳にすることもできる。

雨季も終わり、これからバギオは観光シーズンに入る。皆さんも日常の喧騒から離れてバギオの個性的な民宿でひと時の非日常的な経験を楽しんでみてはいかがですか?

ピアノも置かれているLucia`s B & B 2階のリビングLucia`s B & B living on the 2nd floor where the piano is also located.

夕飯時には滞在客でにぎわうTALAゲストハウスのダイニングDinner at TALA Guest House crowded with guests at dinner.

1階のリビングはテレビは無いが、たくさんのボードゲームがあるThe living room on the first floor has no TV, but there are plenty of board games.

予算の限られた旅行者にはありがたいゲストハウスTALAのドミトリーGuest house TALA dormitory is good for budget limited travelers

Lucia’s B& B の遊び心にあふれた内装は廃材を利用Lucia’s B & B’s interior decorated with playful spirit.

Lucia’s Bed & Breakfast
#7 Navy Base Road Extension, 2600 Baguio City, Philippines
E-mail: luciydle@gmail.com
Facebook: Facehttps://www.facebook.com/shabbychicbaguio/

TALA Share & Guesthouse
#25 J. Felipe Street, Gibraltar, Baguio City, 2600 Philippines
Tel: (074)246-0447
Cell: 0977-705-7831 / 0920-969-1619
E-mail: tala.guesthouse@gmail.com
HP: https://www.tala-guesthouse.org/
Facebook: https://www.facebook.com/tala.baguio/

雨季も終わり、これからバギオは観光シーズンに入る。皆さんも日常の喧騒から離れてバギオの個性的な民宿でひと時の非日常的な経験を楽しんでみてはいかがですか?

文・写真:高橋侑也(シェア&ゲストハウスTALA、環境NGO コーディリエラ・グリーン・ネットワークインターン)

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