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2017年3月30日

かつて「マニラのクイーン通り」と呼ばれていたエスコルタに新しい「フレッズ・レボルシオン(フレッドの革命)」がオープンした。名前の通り、店内には毛沢東やマルクス、先日90歳で亡くなったキューバのフィデル・カストロやゲリラ戦士チェ・ゲバラ、ホーチミンなど世界の革命家のポスターが壁にずらりと掛かっている。
「エスコルタのナイトライフに革命を」と同地区復興に名乗りを上げ、「おいしいビールが飲める店」をオープンしたのは、元報道カメラマンのデーレック・ソリアノさん。「エスコルタのかつての賑わいを再興しようとみんな言うけど、フェイスブックで『いいね』をするだけでは何も始まらない」と、思い切って自分で店を開いた。「フレッド」は祖父の名前で、デーレックさんは祖父からビールのうまさと飲み方を教わったのだという。デーレックさんの父方はもともとルソン島北部のイロコス州の出身。このため同地方の名物「バグネット(レチョン)」がメニューにあるほか、地ビール「ピナトゥボ」も曜日によって注文できる。
内装は中古品を再利用したものばかりで、ごちゃまぜ的な趣きがある。店に入った左側には日本の小中学校で使っているスチール製の机と椅子のセット。また「ヱビスビール」など日本語の手書きメニューもある。カウンターの下の部分にはフィリピンの伝統家屋にあるカピス貝の格子戸が使われている。いずれもケソン市のジャンクショップで手に入れたものだ。
戦前までは日本の銀行や企業の支店はすべてここエスコルタにあった。舶来の万年筆やたばこ、ウイスキーを買いに来る日本の軍人もいたようだ。「マニラの銀座」と在留邦人が誇りにしていたエスコルタ。「フレッズ」は、戦争前に日系企業も入居していた「ファースト・ユナイテッド・ビル」1階にある。

デーレックさん夫妻。いつも愛犬のラブラドールがいっしょ。

バグネット・ライス。ホーロー製の皿に盛られている。

ホーチミンやベトナムのポスターも。オーナーが収集したもの。

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中国やインドネシア、タイの紙幣も飾られている。

 

エスコルタにオープンの 「フレッズ・レボルシオン」 “Fred’s Revolucion” Escolta nightlife revolution 店に入ると正面に毛沢東やマルクスのポスターが壁にずらり。手前は日本の小中学校の机と椅子のセット。戦前のビルだけあって、店内は天井が高く、壁が分厚く、エアコンがなくてもひんやりとして風通しがいい。

エスコルタにオープンの
「フレッズ・レボルシオン」
“Fred’s Revolucion”
Escolta nightlife revolution
店に入ると正面に毛沢東やマルクスのポスターが壁にずらり。手前は日本の小中学校の机と椅子のセット。戦前のビルだけあって、店内は天井が高く、壁が分厚く、エアコンがなくてもひんやりとして風通しがいい。

◎ Navi Manila Vol.28 より

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