~とっておきのフィリピン~

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2019年11月14日

とっておきのフラメンコショー “La Luna Roja”

魔女に呪いをかけられた娘たち

息子の死を嘆き悲しむ魔女

今回の「とっておき」は特別企画として、11月23日と24日の二日間、マカティのRCBCプラザのカルロス・ロムロ・シアターにおいて上演されるフラメンコのショー、La Luna Roja「ラ・ルナ・ロハ(赤い月)」をご紹介します。La Luna Rojaは2017年に初演され、今回が初の再演です。前回同様、フィリピン人キャストに加え、本場スペインから国際的に活躍するアーティストを迎えての公演。バイラオール(ダンサー)であるハビエール・マルトスやイサック・バルベロ、そしてフラメンコ・ギタリストのルーベン・カンポスら豪華メンバーが出演します。
フラメンコと言えば、タブラオと呼ばれる比較的小規模なレストランやバーなどに舞台が設けられた所でショーを楽しむのが一般的ですが、このLa Luna Rojaはクラシカル・バレエのように劇場の舞台で踊りによって物語を表現する珍しい試みです。物語はフィリピンのフラメンコの第一人者でフラメンコ・スクール「フンダシオン・セントロ・フラメンコ(Fundacion Centro Flamenco)」創立者のエマ・エストラーダのオリジナル作品。ある村で魔女の息子アドリアンが美しい娘アイダナマラと恋に落ちますが、彼女に裏切られたことを知ったアドリアンは、失意のあまり命を絶つことを選びます。息子の死を知り、怒り狂った母親の魔女は、「この村を訪れる男性を全ての娘たちが恋い慕うが、赤い月の昇る夜、その男性は殺される」という恐ろしい呪いをかけます。この呪いを解く方法は真の愛情のみ。そこへやって来たのが、呪いのことなど何も知らない男性ハミル(ハビエール・マルトス)です。この村の呪いが解ける日は果たして来るのか、また真の愛に伴う犠牲とは。結末は観てのお楽しみです。
魔女役はフィリピンで舞台女優として有名なタミ・モンソッド、監督は映画や演劇の監督としても知られるレオ・リアルプ監督。2年前と違う振付や演出が用意されているので、前回観たという方にも楽しめることでしょう。
フンダシオン・セントロ・フラメンコは今年、スペインのマラガに本拠地を置くフラメンコスクール協会「エスクエラ・デ・フラメンコ・デ・アンダルシア(EFA)」により正式に認定を受け、来年は本場スペインのフラメンコ・フェスティバルでこのLa Luna Rojaを上演することが決定しています。フィリピンで見るフラメンコをこの機会にお見逃しなく。(悦)

果たして赤い月の夜の呪いを解くことはできるのか

呪いにかかった娘たちは次々とハミルを誘惑する

La Luna Roja
チケットはTicketWorld (https://
ticketworld.com.ph/)にて好評発売中。
11月23日(土)午後8時
11月24日(日)午後3時 の二回公演
Zone 1:2000ペソ Zone2:1500ペソ
Zone 3:1000ペソ
会場:Carlos P. Romulo Theater
Tower II, RCBC Plaza, Makati City

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