ゴンドラに揺られて、ベニスにいる心地・・・

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2017年3月23日


ベネチアと聞いたときあなたは何を思い浮かべるだろうか。歌を歌い陽気に観光客を歓待するゴンドラ乗りの姿だろうか。それとも絶世の美少年ビョルン・アンデルセン主演で映画化された「ベニスに死す」か。いずれもベネチアのシンボルである運河を思い浮かべることは間違いないだろう。そんな運河が中央を貫き、遠いベネチアの雰囲気を運んでくれるベニス・グランド・
キャナル・モールが先月3日、フォート・ボニファシオ地区の隣にオープンした。
モール中央に位置する運河は北側にあるエントランスから緩やかに左へカーブを描きながら東に向かっている。全長は約150メートルあり、上空から見るとミンダナオ島特産のバナナのようだ。運河には二つの橋がかかる。一つの下がゴンドラ乗り場となっており、5艘(そう)のゴンドラがつながれていた。
運河の幅は約10メートルあり、透き通った水辺の両側に多くのレストランや専門店が並んでいる。3階建ての建物は階ごとにパステルカラーやレンガ風などに色分けされ、その色遣いはベネチアというより北欧風だ。まだオープンして間もなく、工事中のところも多かったが、これから順次完成していくのだろう。
取材当日はあいにくの雨で、家族連れらが傘を差しながら次々と乗り込んでいった。1回20分のゴンドラの旅は流れに乗りゆっくりと乗り場から離れていく。晴れの日には建物の隙間からきっとアズーリ(青空)が見えるはずだ。船旅は日が落ちても続くので、夜にはまた違う表情を見せてくれると期待する。  (森永 亨)

Information
営業時間 : 午後1時から10時まで(金、土、日のみ)
1回20分、料金は一人当たり500ペソ、乗船人数は4~6人。

◎ Navi Manila Vol.29 より

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