セブに感謝 by: 蝶谷 正明(セブ日本人会)
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セブに住んで11年になります。子供たちも巣立ち、一昨年からは夫婦二人きりの生活です。当初は「熟年離婚」などという言葉が頭をよぎり、冷や冷やものでしたが、幸い今のところは杞憂です。セブといってもビーチもあれば街の中心部、高地など様々なエリアがあります。我が家はセブ市の中心から(空いてさえいれば)20分程度の山の中腹にあります。周りはまさに大自然、ジャングルみたいなものです 笑。引っ越して3年になりますが、ここを終の棲家に出来ればと心底感じるほどの惚れ込みようです。寝る以外の殆どの時間はテラスで過ごしています。三度の食事もお酒も、読書もパソコンも。歳のせいで早起きになりました。あたりが明るくなる5時過ぎには目が覚め、出社するまでの2時間余りは野鳥の声を聴き、ガーデニングの真似事、魚の餌やり、パソコンで遊び、本を読む。毎朝同じようなルーチンですが、今朝はこんな鳥が来た、こんな花が咲いた、微妙な温度や湿度の変化を五感で感じるのは案外新鮮なものです。99ペソのプラスチックの洗濯たらいを植物や石でアレンジするとお洒落なビオトープみたいなものができます。グッピーを放したら増えて困っています。
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一汁二菜の和食が朝の基本です。フィリピン産日本米と玄米、赤米を夜のうちに研いでおき、土鍋で炊きます。ご飯は朝だけなので1合が夫婦の二日分、ご飯茶椀に軽く一膳。自家製の油揚げとありあわせの野菜、大根、サヨテ、ネギ、インゲン、キャベツに茄子などの具だくさんの味噌汁。おかずはおひたしや油揚げ、自家製の浅漬けや佃煮、生卵(安全なローカル卵が手に入ります)、たまに納豆。油揚げは中国人の豆腐屋さんから出来立ての豆腐を買ってきて、5mm位にスライスしたものを揚げて冷蔵庫に常備しておくと重宝します。緑に囲まれ、鳥の声を聴きながらの朝食は値千金。健康云々というよりも自分の好きなものを頂くのが大事かなと思います。香ばしいご飯や野菜の美味しさ、ちょっとした工夫で地元の素材を使ってお金をかけずに心の満足が得られます。セブはマニラに比べれば小さな街ですが、身近に海あり山ありです。その環境の中でこのような生活を楽しめることに感謝でいっぱいです。
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