「果物の女王」マンゴスチンの房が見事

まだ熟しきってないマンゴスチンが房状になって売られています

まだ熟しきってないマンゴスチンが房状になって売られています


ダバオ市内の国道沿いの露店で、見事な房状になったマンゴスチンを見かけました。へたのあたりをひもで縛ってぶら下げられたものです。熟すと濃い紫色になります。ダバオはドリアンはじめ各種フルーツの名産地です。マンゴスチンの下に並んでいるのがスーハ(ポメロ)と呼ばれている文旦類で、右側のソフトボールほどの緑色をした丸いのはマランです。
マンゴスチンは「トロピカルフルーツの女王」と呼ばれています。へたを引っ張って外し、皮を両側から押したらザクっと割れて、中から白い果肉が顔を出します。種もあります。柔らかいものほど新鮮とのこと。シーズンはちょうど今の時季、6月から10月です。
マンゴスチンはぜいたくなフルーツです。理由は、植えてから実がなるまでに15年くらいかかり、木が土壌を選ぶため栽培の適地が限られているからです。しかも傷みやすいので長距離輸送には不向きです。
19世紀の後半、イギリスのビクトリア女王がマレー半島を領土にもちながら、マンゴスチンが長期の輸送に耐えられないため、話には聞いていても終生口にできず嘆いたという話はよく知られています。
マンゴスチンはマニラの市場でも見かけます。フィリピンにいるあいだにぜひ、このさわやかな味わいの熱帯フルーツを食べてみて…。 参照:「くだもの(フィリピカ編)」