先日、市場調査でフィリピンビール市場における「サンミゲルビール」の占有率は実に95・1%との報道がありました。まさに巨人、ガリバーとはこのことです。ピルセンをはじめ、ライト、フルーティーなフレーバー、黒ビール、ドライ、アルコール度高めのストロングスタイル、いやストロング系のレッドホースといった具合にいろいろなビールを揃えています。フィリピンでビールと言えば、サンミゲルで事足りてしまうのが現実かもしれません。
残りの市場占有率、ピルセンのアルコール度数よりも低い(?)4.9%のシェアを、その他が占めているということなのでしょう。その中には輸入ビール、クラフトビールなどが含まれると思うのですが、忘れてはいけないのがサンミゲル以外のフィリピンローカルのビール。アジア・ブリュワリーの「ビア・ナ・ビア」(Beer Na Beer)というビールがあります。私は飲んだことはないのですが、同僚に聞くと「前にタガイタイあたりで見た」「昔はフィリピン航空の機内で出されていたらしい」との証言が。地方に行けば会えるのでしょうか?
現地Webメディア編集長によると、マニラでも買えたようです。「中華街ビノンドのスーパーで売られていて、行ったついでに買い、重さにもめげず持ち帰っていました。しかし、先日中華街へ取材で行ったところ、そのスーパーは閉店してしまっていて・・・・・・。今はどこでこのビールを買えるのか。まさにまぼろしです」。ビノンドにあったとは・・・・・・。会いたかった・・・・・・。
3年ほど前にはマンダルーヨンのローカルレストランに「マニラビール」というのがあり、よく飲んでいました。こちらもアジア・ブリュワリーのビールで、はっきりとした麦芽の味が楽しめるオールモルトビール。しかしもう生産していないそうです。もっとマニラビールを注文すればよかったと後悔しています。
サンミゲルがビ―ルのラインナップを広げ、充実させているのは、競合するライバルが少ない中で、ビール党にいろいろな選択肢を提供すべく孤軍奮闘している証拠といえるのかもしれません。