6月に日本で公開されたガンダムシリーズの劇場アニメ最新作『閃光のハサウェイ』は、フィリピンのダバオが舞台でした。なんとほとんど全編でダバオのシーンが登場!! ダバオ在住者としては感動、感激。

 

 舞台は129年後の世界。復習すると、西暦2045年が宇宙世紀の始まりとされていて、オリジナルガンダム(宇宙世紀0079年)、逆襲のシャア(宇宙世紀0093年)、閃光のハサウェイ(宇宙世紀0105年)。主人公はブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノア。宇宙船内で戦闘事件があり、香港に帰還する予定がフィリピン国ミンダナオ島ダバオ市へ。市内の散策→戦闘→散策→戦闘、すべてダバオです。エンドロールにはダバオ市、ダバオ市投資促進委員会、バランガイ・ミンタル、在ダバオ日本総領事館、ダバオ市観光局、ジョリビーなどがズラリ!

 

 逆襲のシャアから12年後、地球環境問題は本作にも通底するテーマです。地球環境問題に加え、貧困や格差というグローバルな課題を身近に視聴者に考えさせる舞台として、ダバオが製作者に選ばれたのかもしれません。

 

 『閃光のハサウェイ』はネットフリックスで視聴できます。ガンダムファンの方はコロナ禍終息後、ぜひダバオへ聖地巡礼へお越しください!

 

 

『 閃光のハサウェイ』ダバオ関連位置MAP

 

 

※(カッコ)内は劇画内での登場時間

 

 

①Davao Air Base

ダバオ空港。見晴らしの良いのどかな雰囲気はそのまま。(13:45~) 

 

 

②Tasaday Hotel

ブリーザモールがモデルと思われます。(25:30〜 何度も登場)

 

 

③Davao Environmental Botanical Garden

フィリピンイーグルセンター。熱帯林の巨木やうっそうとしたつる植物、鮮やかな観葉植物、国鳥フィリピンイーグルの他、サルやワニ、野ブタなどを見ることができるダバオの主要観光スポット。深い緑に囲まれて落ち着ける場所です。(30:08~)

 

④市場・ジョリビー

アグダオ公設市場。劇画中、サンダル平積みのシーンが!(笑)。ダバオ名産ドリアンも出てきます。ドリアンは、品種によって味が違うので食べ比べがおすすめ。私の一番のおすすめは濃い黄色でクリーミーなドゥヤヤ(Duyaya)種です。(31:13)

 

ジョリビー。そのままです(笑)ハサウェイがチキンを食べています。ジョリビーは120年後も存在する長寿会社となっています。(31:49~)

 

 

⑤戦場

市街地、SMエコランドの裏の住宅地、ミンタルの住宅地、ピープルズ・パークかマグサイサイパークのミックス。 (44:00~54:00)

 

 

⑥アクアバスターミナル

推測ですが、現在の港Sta Ana Pier。(1:00:44~)

 

 

⑦スラム街

タロモ川周辺。(1:02:00~)

 

 

⑧ビーチ

ダバオ市側のタロモビーチ。ダバオ市の港

徒歩で行けるビーチなのでタロモビーチ。対岸のサマール島の白砂のイメージで映像化したと推測。(1:02:30)

 

 

その他

 

・トンネル:ダバオにはないので、マニラ首都圏マカティ市のEDSAの地下(日本のODA事業)がモデルか?

 

・SUMMITミネラルウォーター:これも100年以上、生き残る製品なのですね。

 

・夜間の攻撃でマフティ側のモビルスーツのコックピットで表示されるダバオ市の地図:ダバオは100年後も市街地が広がっていないことになります。

 

・マフティの秘密基地:南の島はインドネシアのこと? ミンダナオ島の西部では、イスラム教徒VSキリスト教徒の紛争や、イスラム過激派のテロが続いていました。2018年7月26日にバンサモロ基本法にドゥテルテ大統領が署名し、バンサモロ自治政府が誕生しました。

 

 

 

 

太田 勝久 PMCEI, Inc.代表。愛知県出身。名古屋大学農学部卒業後、フィリピン大学ロスバニョス校で修士号および博士号(コミュニティ開発学)取得。ダバオ市の非政府組織やコンサルタント会社勤務後、フィリピン産コーヒー豆やカカオ豆などを日本に輸出するピスタシア・ミンダナオ・コーヒー・エクスポートを起業。2019年ミンダナオ地方の小規模農家の支援を通じた社会的企業発展への尽力に対し、フィリピン大学ロスバニョス校優秀卒業生賞(社会起業開発分野)受賞。