蝶谷正明(セブ日本人会)

 

 

 日本語能力試験(JLPT)は、日本国内およびアジアを中心に各国で毎年7月と12月に実施されています。年間110 万人以上が受験し、フィリピンでも2019年には2万人が受験しました。

 


 JLPTは国際交流基金の主催で試験会場はマニラ、セブ、ダバオなどにあり、セブでは10数年前から日本人補習校の講師を中心としたボランティアが支援してきました。2017年に国際交流基金から運営代行の依頼がセブ日本人会にあり、2018年12月の試験から引き受けることになりました。私も試験実施の責任者として、約6カ月前からいろいろな準備を始めます。

 

 

 

(イメージ写真)

 

 

 


 2019年4月から日本での技能実習受け入れ条件と人数が大幅に見直される特定技能実習生制度が始まりました。必須要件としてJLPTN4(4級)が含まれていることから、受験者数が増えることが見込まれていました。そして、ふたを開けてみると2018年まではN1からN5までの受験者数は毎回500〜600人で推移していましたが、2019年以降は1,000〜1,500人へと急増。予想通りN4は以前は全受験者の3割程度だったのが、一気に5割を占めるまでになりました。2019年12月の試験ではセブの名門サンカルロス大学の約60の教室を会場とし、監督などの人員150人を配置するという大きな規模で行いました。

 


 しかし、コロナ禍の影響で2020年7月から2022年7月までは中止となっています。今年の12月には2年半ぶりに試験を実施できるか、気を揉んでいる今日この頃です。