フィリピンは、言わずと知れた東南アジア諸国連合、10カ国からなるアセアン(ASEAN)の一員です。そして東南アジアと言えば、各国がローカルフードを誇る美食の地と言っても過言ではありません。果たしてマニラでアセアン各国の料理を楽しむことはできるのでしょうか。今回はフィリピン料理はいったん置いておき、あと9カ国制覇をめざして、1カ国・1店・1品を食べ歩いてきました。
The Philippines, as part of ASEAN, shares a rich cultural heritage with its Southeast Asian neighbors, especially when it comes to local cuisines. But can we get a taste of these dishes without leaving Manila? Absolutely! Let’s embark on a flavorful tour of ASEAN cuisine, right here in the city.
シンガポール
Singapore
懐かしの海南チキンライス
1カ国目はシンガポールと決め、マカティ市のナビマニラのオフィスから徒歩圏にあるティオンバル(チョンバル)へ。このシンガポール発祥の店は、あの『ミシュランガイド』で2017年からビブグルマン(手頃な価格でおいしいコスパのいい店)として紹介されています。この店の本国での正式名称は、ティオンバル・ハイナニーズ・ボーンレス・チキンライス。すなわち、ティオンバル=シンガポールの地名、ハイナニーズチキンライス=中国の海南(はいなん)島からの移民がつくったことを起源とする骨なしチキンライスという意味です。
ゆでたチキンと、そのゆで汁で炊き上げたライス、チリ、ショウガ、レモングラスなどが効いたソース、あっさりしたスープ。20年ほど前、まさに筆者がシンガポールでよく食べたチキンライスです。
ティオンバルは、マニラで最近急速に支店を展開しています。きっとローカルのフィリピン人からも支持を受けているのでしょう。シンガポールに行ったことがあったり、住んでいたことがあったりするフィリピン人が、懐かしく思いながらティオンバルでチキンライスを食べているに違いありません。
Michelin-worthy Chicken Rice
Deciding that Singapore would be the first country to feature, I went to Tiong Bahru, located in Makati City. This restaurant originated in Singapore and has been featured in Michelin Guide as a Bib Gourmand since 2017. The restaurant’s official name in its home country is Tiong Bahru Hainanese Boneless Chicken Rice. Tiong Bahru is rapidly expanding its branches in Manila, which will give a hint of nostalgia, especially to the local Filipinos who have been to or lived in Singapore.