高所に登って動画撮影

逮捕された男の動機

 イロイロ市マンドゥリアオ地区の道路に建つタワーサインに登り、動画を撮影しようとした男(30 歳)が4 月10 日、逮捕された。男はスリングショットや矢などの小道具を手にタワーサインに登ってSNS で人気のブドッツダンスを踊り、男にとって「画期的な内容」の動画を撮ろうとしていた。住民や通行人は男がタワーサインに登って飛び降り自殺を図ると思い警察に通報。男はその場で逮捕された。

 動機について、男は有名になり、子どもののどの手術費を稼ぎたかったと供述。男のフェイスブックページには6800人のフォロワーがいたが、利益を上げるまでには至っていなかった。(4月12 日・マニラタイムズ)

 

LGBTQ+ に対する差別

フィリピンに巨額の損失

 LGBTQ+ に対する偏見や差別によって、フィリピンのGDP は毎年730億ぺソ相当の損失を被っていることが明らかになった。
 フィリピン大学の調査によれば、高学歴のLGBTQ+ 個人の失業率は高く、安定した職業に就くことが困難な現実がある。また、職場での不公平な扱いやいやがらせに直面し、昇進を妨げられているという。専門家は、優秀な人材が待遇だけでなく、社会に受け入れられて安心して暮らせる環境を求め、国外に流出していると指摘する。(4月13 日・ディリートリビューン)

 

世界で話題のドバイチョコ

最初につくったのはフィリピン人

 SNS を中心に世界中で話題になっているドバイチョコレート。皆さんはこのチョコレートを最初につくったのは、フィリピン人だと知っているだろうか?

 ミンダナオ地方北サンボアンガ州ディポログ市出身で、ドバイに16 年暮らすノウエル・カティス氏が、共同で2021 年にフィックス・デザート・ショコラティエをドバイに創業。カティス氏は、シェフとして中身がぎっしり詰まったチョコレートを開発した。その中の1つが「キャント・ゲット・クナフ・オブ・イット(Can’ t Get Knafeh of it )」という名で売り出したチョコレートで、SNS でセンセーションを巻き起こした。

 「クナフ、またはクナファとは中東のデザートで、ヨルダンのホテルで働いていたときに食べて大好きになったんです」

 

 カティス氏はこのほどマニラのAFホスピタリティ傘下のレストラン3軒とコラボレーションし、ドバイチョコレートのエッセンスを加えたデザートを開発。ステーキ&フライス(Steak & Frice)ではドバイチョコレート・クレープ、ラーメン・ロンではドバイチョコレート餅、ア・マノではドバイチョコレート・ソフトサーブ(ソフトクリーム)をつくった。これらのデザートは各店で6月11 日まで発売。(4月17 日・インクワイアラー)

 

オックスフォード英語辞典に

収録されているフィリピン英語

 約60 万語を収録し、世界で最も権威のある英語辞書とされる『オックスフォード英語辞典』に、新たにフィリピン英語の単語が加わった。今年3月の改訂で、lumpia(ルンピア)、kababayan(フィリピン人の同胞)、load(携帯電話のクレジット)、CR(トイレ)そしてタガログ語であふれんばかりの感情、例えば
かわいらしい子犬を思わず触ったり、なでたりすることを意味するgigil などの単語が収録された。
 以前の改訂ではすでにkilig(歓喜の、スリルがある)、bongga(華やかな)、sisig(シシグ)、bakla(おかま、ニューハーフ)、traffic(交通渋滞)といったフィリピン英語が含まれていた。

 さて、1884年に発行された『オックスフォード英語辞典』分冊の初版に収録されたフィリピン英語は何か? 答えはabaca(アバカ、マニラ麻)である。(4月13 日・マニラタイムズ)

スペイン語と方言の融合

チャバカノ語を守れ

 上院議員選挙に出馬するベン・トゥルフォ氏が、チャバカノ語を話す若い世代が減っていることに苦言を呈している。チャバカノ語はミンダナオ地方南・北サンボアンガ州、サンボアンガシブアイ州、
バシラン州、スルー州、タウィタウィ州、ルソン地方カビテ州テルナテで話される言語。
 トゥルフォ氏は、サンボアンガ市の「校内は英語のみ」の方針を持つ小学校や高校でチャバカノ語の使用が制限され、保護者から苦情が寄せられていると述べた。
 「チャバカノ語はブロークン・スパニッシュだと言われると侮辱された気分になる。チャバカノ語は、スペイン語とフィリピンの方言が融合した言葉。受け継がれていかなければ、消滅してしまう」
 トゥルフォ氏自身ときょうだいは、チャバカノ語を話すという。(4月15 日・フィリピンスター)

年々順位を下げるマニラ

スマートシティ指数

 スイスに拠点を置く国際経営開発研究所(IMD)が発表した最新のスマートシティ指数によると、マニラは146 カ国中、125 位となった。昨年は121 位、2023年115 位、2021 年100 位、2020 年95 位で、年々順位を下げている。

 スマートシティ指数は都市のインフラとテクノロジーをAAA からDで評価。マニラはC だった。また早急に解決すべき問題としてマニラ在住の回答者の61.2%が汚職を挙げ、次いで医療サービス(52.1%)、交通渋滞(46%)、失業率(44.8%)、公害(42.8%)と続いた。

 スマートシティ指数1位はチューリヒ(スイス)、2位オスロ(ノルウェー)、3位ジュネーブ(スイス)、4位アブダビ(UAE)、5位ドバイ(UAE)、6位ロンドン(英国)、7位コペンハーゲン(デンマー
ク)、8位キャンベラ(オーストラリア)、9位シンガポール、10位ローザンヌ(スイス)。 (4月15日・フィリピンスター)