子牛がロデオ会場脱走、海へ
動物愛護団体が虐待禁止訴え

 6月、ビコール地方マスバテ州で開かれたロデオ・フェスティバルの期間中に子牛が脱走し、海に飛び込んで2キロメートル泳いだところでボートで救助された。この動画が話題になったことを受けて、動物愛護団体はフェイスブック上でロデオ禁止を訴えた。「食肉用に屠殺される悲しい運命にある家畜が、見世物のために利用されるのは動物福祉に反する。農務省は禁止すべき」とし、「2歳にも満たないおとなしい子牛が、スポーツの名のもとに飛び乗られたり、投げ縄で絞められたり、地面に組み伏せられたりする。虐待でしかない。フィリピンは牧畜大国でもないのに何がカウボーイだ」と非難した。(7月1日・フィリピンスター)

 

国際線直行便ルート増加
ニノイ・アキノ国際空港

 ニノイ・アキノ国際空港(NAIA)からエールフランス、エアカナダ、ベトナムのベトジェットなどが新規の路線の運航を開始している。マニラから米国シアトル、フランスのパリ、豪州ブリスベン、札幌、カナダのバンクーバー、べトナムのダナン、タイのチェンマイなどへの直行便が就航した。10月からはエアインディアがニューデリー間に就航し、ユナイテッド航空がサンフランシスコ便を1日2便に増便する。(7月2日・フィリピンスター)

 

フィリピン代表が初優勝
サッカーU16選手権

 7月にシンガポールで行われたサッカーの男子U16ユース選手権「第29回ライオンシティカップ」で、フィリピン代表が優勝した。1977年創設の同大会においてフィリピンの優勝は初めて。
 今回のライオンシティカップには、フィリピン、カンボジア、韓国、香港、中国、シンガポールが出場した。
(7月15日・マニラブレティン)

ラグナ湖に外来魚が生息
生態系への影響を懸念

 アテネオ・デ・マニラ大学の研究者がフィリピン最大の淡水湖であるラグナ湖に外来魚ティンフォイル・バーブ(Tinfoil barb/写真)が生息していることを確認した。ティンフォイル・バーブはフィリピンを除く東南アジア全域に生息し、雑食性で成長が早い。体長20センチメートルほどのものが多く、銀色に輝く魚体を持つことから観賞魚として人気がある。ラグナ湖近くのパグサニャン川でも生息が確認されているという。研究者はティンフォイル・バーブが在来種や生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるとし、対策の必要性を呼びかけている。(7月2日・マニラタイムズ)

 

(CC BY-SA 3.0 Rufus46)

 

廃棄される食物増加も
エネルギー、栄養不足

 経済的な理由で毎日十分に食べることができないフィリピン人の家庭がある一方、食品ロスが増えていることが明らかになった。食物栄養研究所が3万6703世帯を対象に行った調査によると、2018年に各家庭で廃棄された食物は1日平均77グラムだったが、23年には130グラムに増加した。都市部よりも地方の家庭の方が、より多くの食物を廃棄している。フィリピン人が毎日食べるものの上位は、米飯(34.6%)、野菜(14.5%)、魚(11%)だが、最も廃棄される上位も米飯(64.9%)、野菜(12.9%)、魚(9.3%)となっている。
 また、成人は1日平均2173キロカロリーを摂取することが望ましいとされるが、フィリピン人の平均は1711キロカロリーにとどまっており、必要なエネルギーと栄養を満たす食事をしている世帯は26%にすぎない。(7月5日・インクワイアラー)

 

「ずっと学校に行きたかった」
古希を迎えて高校入学

 レイテ州マハプラグ在住のホセ・ラロスさんは、70歳になる今年、高校に入学した。
 「第2次世界大戦後、貧しくて学校に行くことをあきらめました。ずっと学校に行きたいと思っていたんですが、結婚したら5人の子どもを養うため働かなくてはならず、妻と別居してからは病気の両親の面倒もみなくてはならなくなったんです」
 従来の正規教育を受けることができない人のための代替の教育システムがあるが、ラロスさんは普通の高校生として通学し、教室で先生から直接学ぶことを希望。特別扱いされることを拒んだ。全教科を学び、昔はなかったテクノロジーを使った授業にも取り組まなくてはならない。
 高校の関係者は、「ラロスさんはコツコツと物事に取り組むことの大切さを教えてくれる存在」と、ほかの生徒に良い影響を与えていると話す。ラロスさんは皆勤だという。(7月7日・フィリピンスター)

 

空港で抜き打ち検査
タクシー運転手を処分

 陸運局が6月25日にニノイ・アキノ国際空港で抜き打ち検査を行い、乗客に法外な運賃を請求したタクシーおよびライドシェアの運転手10人に90日間の免許停止処分を科した。陸運局は定期的な悪徳タクシーの取り締まりを継続するという。(7月7日・マニラスタンダード)

 

多額の現金持ち出し
無申告の女を摘発

 7月12日、ニノイ・アキノ国際空港ターミナル3で現金120万ペソを持ち出そうとした61歳のフィリピン人の女が摘発された。女は香港行きの飛行機に搭乗手続きをしており、X線検査で荷物の中に多額の現金を隠し持っていることが発覚。フィリピンの通貨を5万ペソ以上持ち出す場合は中央銀行の認可が必要となるが、女は許可の証明を持たず、申告もしていなかった。現金の出所や持ち出そうとした理由について取り調べが行われる。 (7月14日・フィリピンスター)