空港使用料、20年ぶり値上げ
ニノイアキノ国際空港

 ニノイアキノ国際空港の旅客使用料(Passenger Service Charges)が9月14日、20年ぶりに引き上げられた。新料金は国際線の利用客は950ペソ(旧料金550ペソ)、国内線は300ペソ(同200ペソ)となった。フィリピン人海外就労者には新料金は適用されない。なお、セブの空港は国際線1030ペソ、国際線365ペソ、ダバオの空港は国際線900ペソ、国内線350ペソとなっている。(9月15日・デイリートリビューン)

 

ゾウの先祖の頭部化石
フィリピンで初の発見

 フィリピンで初めて、現代のゾウの近縁種で絶滅したステゴドンの頭骨の化石が発見された。ルソン島北部カガヤン州ソラナで地元住民が偶然見つけ、フィリピン大学ディリマン校と豪州ウーロンゴン大学の古生物学者が確認した。
 このステゴドンは若い個体で、歯や牙の化石に比べて頭骨が見つかるのは極めて珍しいという。
 ステゴドンは1800年代後期からフィリピンに生息していたとされる。今回の発見により、ルソン島には少なくとも大型、小型、中型の3種類のステゴドンが存在していた可能性があり、さらに、インドネシアのサンギヘ諸島、スラウェシ島、フローレス島に生息していたステゴドンと似た特徴を持つことから、海を泳いで渡る能力を備えていたと考えられる。(9月17日・サンスター電子版)

 

生活費がマニラより高い
首都圏近郊4つの州

 「メガ・マニラ」(Mega Manila)に含まれるマニラ首都圏周辺の州は、首都よりも生活費が高いことが明らかになった。
 ラモン・レビーリャ下院議員が、フィリピン統計局(PSA)の2023年データを引用して指摘した。資料によれば、マニラ首都圏に隣接する州の「年間貧困基準額」がいずれも首都圏を上回っているという。年間貧困基準額とは、1人が1年間を通じて最低限の生活を維持するために必要とされる所得水準を指す。首都圏では3万7,711ペソだったのに対し、ブラカン州は3万9,202ペソ、カビテ州3万9,165ペソ、ラグナ州3万8,492ペソ、リサール州3万9,055ペソだった。
 さらにレビーリャ議員は、近郊州の4人家族が必要とする月額生存基準額は1万2,831〜1万3,131ペソで、いずれも首都圏の1万2,570.31ペソを上回ると強調。首都圏の最低賃金は日額695ペソと最も高い水準にある一方、近郊の州では生活コストが高いことが浮き彫りになった。(9月15日・フィリピンスター

 

フィリピン航空の定時運航率
アジア太平洋地区で最高州

 航空データ分析会社シリウム(Cirium)による8月の定時運航率調査によると、フィリピン航空(PAL)はアジア太平洋地区の航空会社の中で最も時間に正確だったことがわかった。
 PALは8月の9,628回のフライトのうち99.29%を定刻に運航し、インドの格安航空会社インディゴ(86.11%)、タイ・エアアジア(82.15%)、ニュージーランド航空(82.08%)、タイ国際航空(80.03%)、シンガポール航空(79.67%)、マレーシア航空(78.69%)、エアインディア・エクスプレス(77.34%)、エアインディア(76.9%)、豪州カンタス(75.98%)を上回った。PALは4月も定時運航率が域内で最高だった。
 シリウムの定時運航率調査は航空機が予定時刻と比較してどれだけ早くゲートに到着するかに基づいて測定。定刻到着することで割り当てられた空港のスロットを順守し、乗客が目的地にスムーズに到着できることを評価している。(9月17日・フィリピンスター)

 

統合グランド・セントラル駅
2027年に完成の見込み

 「メガ・マニラ」 ロペス運輸相代行がラジオ番組に出演し 2027年第1四半期までに統合グランド・セントラル駅(Unified Grand Central Station / Common Station)の完成を目指していることを明らかにした。
 首都圏ケソン市のバゴン・パグアサ(Bagong Pag-asa)地区に総工費28億ペソを投じて建設されるこの駅は 、LRT 1号線、MRT3号線、MRT7号線が乗り入れ、メトロマニラ地下鉄にも接続する予定。
 統合グランド・セントラル駅の建設計画は2009年以来停滞していたが、アーサー・トゥガデ元運輸相が建設場所をめぐる問題を解決し、2017年9月に起工式が行われていた。(9月19日・マニラスタンダード)

 

「強欲なワニを捕まえた」
汚職疑惑を皮肉るバッグ

 9月下旬、登院したアイミー・マルコス上院議員が持ってきたバッグに注目が集まった。それは、TEMUブランド製のワニの形をしたバッグ。上院の多数党リーダーからも指摘されたマルコス議員は「ブワヤ(buwaya)を捕まえたんです」と冗談交じりに答えた。
 タガログ語でブワヤは、ワニを意味するほかに、権力を乱用する強欲な人間を比喩する。マルコス上院議員は治水事業に絡む汚職疑惑を皮肉って答えたと思われる。(9月20日・デイリートリビューン)

(Sen. Imee Marcos Facebook)

 

 

モハメド・アリの孫が出場
スリラ・イン・マニラ50周年記念

 「メガ・マニラ」 10月29日に首都圏ケソン市のアラネタ・コロシアムで行われるボクシング興行「スリラ・イン・マニラ2(Thrilla in Manila 2) 」で元世界ヘビー級王者のモハメド・アリの孫、ニコ・アリ・ウォルシュ(Nico Ali Walsh、25歳)が試合を行うことが発表された。対戦相手はタイのパトゥムポン・サエンガラント。アリ・ウォルシュは2021年にプロデビューし、ミドル級での戦績は15戦12勝(5KO)3敗1引き分け。
 「スリラ・イン・マニラ2」ではメインイベントとしてWBCミニマム級タイトルマッチのメルビン・ジェルサレム(フィリピン)対シヤコーロワ・クセ(南アフリカ)、WBC世界スーパーフェザー級王座決定戦マーク・マグサヨ(フィリピン)対マイケル・マグネッシ(イタリア)が組まれている。
 1975年10月1日にアラネタ・コロシアム(当時フィリピン・コロシアムに改名)で行われた「スリラ・イン・マニラ」では王者モハメド・アリが挑戦者ジョー・フレージャーを14ラウンドTKOで破った。(9月20日・デイリートリビューンほか)