首都圏マニラ市マラテ・エルミタといえば、コリアンタウンやナイトライフで有名なエリア。韓国料理店やKTV、バーが軒を連ねる中で、異色の存在といえるのがカフェ・ハビビ(Cafe Habib)です。
マラテ・エルミタにあるから珍しいというよりも、このハビビはマニラ首都圏全体を見まわしても珍しい、アラビアンカフェなのです。フェイスブックには「モダン・スタイル・パレスチニアン・カフェ」と紹介されており、店内の壁にはパレスチナにちなんだ写真や地図が飾られています。店名のハビビとは、アラビア語で、My Love、親愛なる人という意味があるそう。
メニューは英語とアラビア語併記。一般にあまり馴染みのないアラビア料理ですが、英語で使われている食材やどんな料理か説明されているので安心です。また、冒険したくないという方のためにパスタやハンバーガーもあります。
やはり中東の料理といえばケバブということで筆者はチキンケバブ、アラビックサラダ、そしてホブス(Khubos、khubz)と呼ばれるアラビアのパンを選びました。
アラビックサラダとはどんなサラダかといえば、キュウリとトマト、パセリをレモンとオリーブで味付けしたいかにも地中海風な、シンプル爽やかさっぱりした一品です。
ケバブといえば、ラップされてくるくる巻かれて出てくるのがよく知られていますが、ハビビでは皿に載って出てきます。見た目はフィリピンのロンガニサを思わせますが、一口食べるとスパイスの香りと味に魅了されます。しっかり噛みしめて楽しみたい食感と、じっくりグリルされた肉のうまみ。今回はチキンでしたが、次回はビーフを味わってみたくなり、ハビビに羊肉のケバブもあったらなあと思います。
料理の写真にはパンのホブスが3枚写っています。筆者はさぞホブスが好きなやつだと思われるかもしれませんが、これは不測の事態でした。ケバブに1枚、サラダにも1枚パンが付いてくるとメニューに書いてあるのを見逃して、もう1枚別に頼んでしまったのでした。
こじんまりとしてアットホームな雰囲気のハビビは、地中海の街にもきっとこんなカフェがあるのではと思わせてくれます。マニラでフィリピン・日本料理以外の外食といえば、中華やイタリアンを回遊することが多いと思いますが、アラビア料理を加えてみてはいかがでしょう。(T)
1200 A.Mabini St., Ermita, Manila
Monday – Friday 11am-11pm
Saturday – Holidays 3pm-11pm