シンプル&クールな孤高のキュウリ料理?

 

フィリピンのキュウリ、ピピノは日本のものと比べて太く短い。一見、ズッキーニのようだ。しかし、食べてみると確かにキュウリである。

 

ピピノの皮をむいて、あるいはむかずに、輪切りにしたり、ぶつ切りにしたりして、酢をかけて、こしょうを少々ふればピピノサラダの出来上がり。レストランやカレンデリアでは、レッドオニオンやフィリピンの唐辛子シリンラブヨが入っている。このレシピで、きゅうりの代わりに魚を使ったら、キニラウになりそうだ。このサラダはきゅうりの酢の物であり、そのままSuka(酢)Pipino(きゅうり)という呼び方もある。

 

私が知る限り、ピピノが使われるフィリピン料理はこのサラダしかないように思う。日本料理でもきゅうりを使った料理といえば、私の頭では酢の物と漬物ぐらいしか思い浮かばないのだが。

 

 

このピピノは、こってり系が多いフィリピン料理にあって、さっぱりさわやかな一品であり、一服の清涼剤のような存在だ。何か落ち着かないとき、英語でas cool as a cucumber という表現の通り、ピピノを食べれば冷静になれるかもしれない。(T)