選挙で2人が同じ得票
当選者の決定方法は?
 5月に行われた中間選挙において、ヌエバビスカヤ州ソラノ町では議長に立候補した2人が同じ得票数で並ぶ珍事が起きた。クリフォード・ティト候補とトマス・デーブ・サントス候補がそれぞれ1万3451票を獲得。再集計が行われたのかと思えば、なんとコイントスで勝者が決められた。選挙規則では、得票数が同じ場合に勝者を決める方法としてコイントスが認められている。今回、両者の合意のうえ、選挙管理委員が見守る中でコイントスが行われ、トマス・デーブ・サントス候補の当選が決まった。(5月14日・GMAニュースオンライン)

 

読み書きができない人たち
ミンダナオ地方に集中
 フィリピン統計局の調査によると、2019~24年にセカンダリースクールを終えたフィリピン人のうち1890万人が、文字の読み書きはできるものの内容や意味が理解できない「機能的非識字」の状態にあるという。また、読み書きができない「基礎的非識字率」が最も高い10州のうち8州がミンダナオ地方に集中していることが明らかになった。最も識字率が低いのはタウィタウィ州で10歳から64歳の住民の36%、11万7000人が読み書きができない。そのほか識字率が低い州は西ダバオ、バシラン、北サマール、サランガニ、南ラナオ、南サンボアンガ、サマール、スルタンクダラット、マギンダナオだった。これらの州のうち、タウィタウィ、マギンダナオ、バシラン州は2023年に統計局によって最も貧しい州と報告されている。
 一方、基礎識字率が最も高いのはルソン地方北部コルディリエラ地域のアパヤオ州(95.2%)で、そのほか上位10州のベンゲット州、ロンブロン州、ヌエバエシハ州、ボホール州、リサール州、南コタバト州、バタアン州、カビテ州、ブラカン州はいずれも基礎的識字率が90%を超えた。(5月2日・インクワイアラー)

 

プラグ山頂の猫を保護
ネット民の反応分かれる
 ルソン地方北部コルディリエラ地域にあり、フィリピンで3番目に高いプラグ山(標高2928メートル)の頂上にいるのが見つかった猫が5月18日、環境天然資源省(DENA)によって保護された。
 白にオレンジ模様の雄猫はプガルと名付けられ、登山客にとって馴染みのある猫だった。だが、写真や動画で紹介されると、寒く、霧が立ち込める山頂にいることを心配し、ネット上で保護を求める声が聞かれるようになった。
 保護されたことに安堵し、喜ぶ人がいる一方、プラグ山から人気の猫がいなくなったことを残念に思う登山愛好家もいるなど、反応は分かれている。
 DENRコルディリエラ事務所はプガルは無事保護された後に獣医の検診を受け、健康であることをフェイスブックで公表。そして、プラグ山は自然保護区であり、固有の野生動物を守るためにも猫のような動物がいることは望ましくないとの見解を示した。(5月20日・マニラブレティン)

体重測定中のプガル (DENR Cordillera Administrative Region Facebook)

 

マカティ市営地下鉄
建設計画を撤回
 総工費2000憶ペソをかけて実現される予定だったマカティ市営地下鉄は、財政面や実現可能性の問題などから計画が撤回された。要因の1つに、マカティ市がタギッグ市とBGCおよびEMBOバランガイの帰属をめぐって争い、最高裁がタギッグ市への帰属を認めたことも挙げられている。
 マカティ市営地下鉄は2018年、フィリピン初の市内を循環する地下鉄として計画。全長11キロメートルの区間にアラヤアベニュー、ヒルプヤット・アベニュー、サーキット・マカティ、マカティ大学、マカティ市役所、マカティ病院など10駅がつくられる予定だった。車両は200人以上収容可能でエアコン完備、6両編成で運行、1日70万人が利用することで交通渋滞が緩和されることが期待されていた。(5月4日・マニラタイムズ)

 

電気ジープニー組立工場
国内初バタンガスに設立
 フィリピン初となる電気ジープニー(e-Jeepney)の組み立て工場がバタンガス州リマ市に完成した。韓国LES EMON社が設立したこの工場では、4人体制の1チームによって2時間で1台組み立てることができ、月産500台。電気ジープニーは27人乗りで、1回の充電の走行距離は150キロメートル。この工場で製造される電気ジープニーは輸入車に比べて半値以下の1台120万ぺソとなり、運転手は数年でコストを回収できる見込みという。(5月5日・インクワイアラー)

 

キスをオークション
女性団体が非難
 5月上旬、パンガシナン州ウルダネアラ市での選挙関連イベントで「キス・オークション」が行われたことに対し、女性団体が「余興のために女性の尊厳を踏みにじる行為」として非難した。イベント主催者が高齢の女性をステージに呼び、その女性にキスをしてもらえる権利をかけて千ペソから入札を呼びかけ、5千ペソで落札されたという。(5月6日・フィリピンスター)

 

ミシュランガイドホテル版
フィリピンから11軒選出
 『ミシュランガイドホテル版』(Michelin Guide Hotels) に、フィリピンから新たに5つのホテルが選ばれることがわかった。新しく選ばれたのは、フェアモント・マカティ、マニラ・マリオットホテル・ニューポート・ワールドリゾート、ソレアリゾート・エンターテインメントシティ、ラッフルズ・マカティ、シャングリラ・ザ・フォート・マニラ。
 2024年版からの6軒(アドミラルホテル・マニラMギャラリー、アマンプロ、クリムゾンリゾート&スパ・マクタン、ホテル・オークラ・マニラ、ナイ・パラド・ハイダウェイ、ザ・ペニンシュラ・マニラ)に加えて、フィリピンからは計11のホテルが選ばれたことになる。
 2026年にはレストランを星の数で評価する『ミシュランガイド』初のフィリピン版が発行される。(5月12日・ピープルズ・ジャーナル)