運転手セクハラ疑惑
グラブが調査結果を公表

1月下旬、学校から帰宅するときにグラブを利用した女子学生は、運転手の異常な様子に気付いた。
 「息遣いが荒く、あえぐような声を発していた。これは変質者だと思い、危険を感じた私は、運転手に気付かれないように一緒に乗っていた妹に伝え、グラブを予約してくれた父にもメッセージを送った。そして、人通りが多く、自分がよく知っている場所に来たとき、私は録音を始め、運転手を問い詰めた」
 女子学生が運転手を名指ししてフェイスブックに投稿すると、ネット上で大騒ぎになった。すると運転手は、健康上の理由だったと弁明した。
 「私は肥満でぜんそく持ち、高血圧なんです。彼女たちを乗せたとき、ちょうど夕食を食べた後で満腹だったので、息が荒くなってしまった」。そして、女子学生が「運転手が局部を露出した」と投稿したことについて「露出などしていない。自分は間違ったことは全くしていないので、彼女たちに問い詰められても、パニックになることも謝ることもしなかった。この一件で家族、2人の娘は暴言にさらされ、殺人予告までされた。やめてほしい」と述べた。
 グラブは男性運転手への配車を停止し、調査に着手。1月27日に調査結果を公表し、運転手がセクハラを行った事実がないことを伝えた。グラブは当時の音声記録と運転手の履歴の調査、女子学生の家族と運転手に個別の聞き取りなどを行ったという。調査後、グラブは運転手への配車を再開し、停止中の報酬の補償も行うと発表した。
 グラブは利用者に対し、何か問題があった場合は速やかにグラブのヘルプセンターへ連絡するよう呼びかけている。
(1月28日・マニラタイムズ)

人間に追われて激減
ひっそり生きる野生イノシシ

 フィリピンには5種類の野生のイノシシ(バボイダモ、baboy damo, baboy ramo)が生息している。それらのうちフィリピン・イボイノシシ(Philippine warty pig)、オリバー・イボイノシシ(Oliver’s warty pig)、パラワン・ヒゲイノシシ(Palawan bearded pig)、ビサヤン・イボイノシシ(Visayan warty pig)は、フィリピンにのみ生息する。かつて、野生のイノシシはフィリピン全土で見られたが、今は目撃されることはまれで、絶滅の恐れがある。原因は森林破壊、そして狩猟の対象であったこと、作物を荒らす害獣として駆除されていたからである。

フィリピン・イボイノシシ (Wikimedia Commons CC BY-SA 4.0 Julia Sumangil)

 レイテ州の山中で30年間、イノシシ狩りをしていたエドさんが言う。「食べ物を買うお金がないとき、バネ式のわなを仕掛けてイノシシを捕った。わなにかかったイノシシは脱水症状で死ぬまで1週間かかる。暴れるイノシシを運ぶのは危険なので、その場で殺して解体し、肉だけを持ち帰る。イノシシの肉はほとんど脂肪がなく、独特の風味と濃厚な味わいがある。350ペソから700ペソで売れた」
 現在、イノシシを含む絶滅の恐れがある野生動物を狩ることは違法であり、2万~100万ペソの罰金と12年の禁固刑が科される。
 環境天然資源省野生動物班の主任を務めたセレサ・テナザス氏は、「野生のイノシシは植物の根や実を探し回る。ふんは肥料になり、ふんに含まれる種が拡散される。イノシシは森にとって大切な存在だ」と訴える。
 野生のイノシシはフィリピン・イーグルやターシャのように人間に愛される存在ではない。人間との遭遇を避けつつ、静かに森を守っているのだ。(1月26日・インクワイアラー) 

 

自作の銃器を売って逮捕
67歳の容疑者は否認

 1月下旬、リサール州バラス町で67歳の男が自家製の銃器を販売した容疑で逮捕された。警察は、M16ライフル、実弾、銃の製造に使われた道具などを押収。男は自宅で「日曜大工」のように銃を手作りしていたという。
 男は否認し、「ある晩、友人が銃を預かってほしいとやってきた。私はすぐに戻ってきて銃を持っていくように言ったが、彼は戻ってこなかった。私は銃の修理はするが、売りはしない」と話している。(2月1日・マニラブレティン)

ヘビ年だから出没?
カビテの町に大蛇

 1月30日、カビテ州ロザリオに住む女性が深夜3時頃にトイレに行ったところ、天井の柱に大きなヘビが巻きついているのを見つけた。驚いた女性は助けを求め、隣人がヘビを捕まえてバランガイ政府に引き渡した。後で自治体の環境天然資源事務所へと移送される。
 捕まったヘビは体長は約2.7メートルのアミメニシキヘビ。地元ではサワ(sawa)と呼ばれる。アミメニシキヘビは7メートル以上になる世界最長のヘビで毒はないが、巻き付いて締め上げる力が非常に強い。
 女性によると、ヘビ年の今年になってからこの町でヘビが捕まえられたのはすでに2度目だという。
(2月1日・マニラブレティン)

高速道路を走行中
前の車から落ちたのは……

 1月21日夜、ブラカン州の北ルソン高速道路(NLEX)で車を運転していたノエルさんは、前方で車が停止するのを見て、減速した。幸い事故ではなかったが、バンから何かが落ちたようだった。路肩に寄せられた落下物を見たノエルさんは驚いた。バンから落ちたのは2つの棺桶。パンパンガ州から首都圏マリキナ市へ運ばれる途中だった棺桶の中身は空だった。運転中、何が起こるかわからない。常に注意していなければと改めて思ったノエルさんだった。(2月1日・デイリートリビューン)

イルカが海岸に打ち上げ
東ネグロス州で続発

 東ネグロス州バイス市(Bais City)バランガイ・カンラルゴの海岸で1月下旬、イルカが浜に打ち上げられる事態が続発した。1月26日に打ち上げられた8頭のうち7頭は沿岸警備隊によって海に還されたが、1頭は死亡。その後、4頭のイルカが打ち上げられて死んでいるのが見つかった。原因として、何か爆発音によってイルカが肺損傷を負ったことが考えられるという。
 東ネグロス州バイス市の海には砂州があり、イルカが観察できることで知られている。(2月3日・テンポ)