昨日1月22日は中国正月、旧正月の元旦ということで、チャイニーズ・ニューイヤーの雰囲気を味わうべく、マニラ市の中華街ビノンドへ行ってきた。 会社の同僚と行ったのだが、中国正月の縁起を担いで赤い服を着てくるようにとちゃんと言ったにもかかわらず、1人は「赤い服がなかった」と黄色の服で来た。まあ黄色ならまだいい。もう1人は紺色の服で来た。やれやれ。

 

 

 朝9時30分ごろから、中華街のアーチ近く、ジョーンズ橋の下を流れるパシッグ川でのドラゴンボートレースが行われていた。名前の通り、いかにも中国っぽい竜の装飾がある細長い船を漕ぐ。 チャイニーズ・ニューイヤーらしいなあと感慨にふけっていたものの、ふと気が付いた。あれ? 普通ドラゴンボートレースが行われるのは旧正月じゃなくて、旧暦の5月5日の端午の節句だったような……? 正月からカタイことを言うのはやめにしよう。

 

パシグ川を行くドラゴンボート

 

 

 マカティで朝食も食べずにビノンドへやってきたのは、地元の美食を期待していたからにほかならない。同僚が水餃子を食べたいということで、「東北水餃」へコロナがはじまってから初めて行くことにした。店の前には15人ほど並んでいて、なぜかテイクアウトオンリー。あきらめてほかの店を探すことにし、もう一人の同僚のリクエストによって「トーホー・ パンシッテリア・アンティグア」へ。ここは創業1888年、スペイン統治時代に開店し、ホセ・リサールもここで食べたと言うフィリピン最古のレストランとされる中国料理店である。週末はいつも華人の家族でいっぱいとなる同店だけに、行列覚悟で向かったところラッキーなことに、15分ほど待って席に着くことができた。名物のパンシット・カントンをはじめ、固焼きそば風のパンシット・プリトなどに舌鼓を打つ。そして朝からサンミゲルライトを飲む。幸せ。
 

 

 

 食後はビノンドのメインストリート、オンピン通りへ。ビノンド教会近くのグレート・ブッダ・カフェや、カフェ・メザナインはまだ長蛇の列ができている。道を進むと、どんどん人混みがすごくなっていく。そしてその人混みの先ではシャン、シャン、シャン、シャンというシンバルの大音量とともにライオンダンスやドランゴンダンスによる舞が披露されている。これまでライオンダンスはシンガポールやベトナムなど東南アジアの中華街でも見たことがあるが、ドラゴンダンスを見るのはここビノンドだけである。見た目は長崎のおくんちに出てくる竜踊りのものと似たような気がする。

 

この日、一番感心したのは、人混みの中を行く車かもしれない。中国正月はメインストリートは歩行者天国になるものと思っていたが、違うようだ

 

 中国料理は食べたし、ライオンダンスは見た。十分にビノンドでチャイニーズ・ニューーイヤーを堪能した。心残りなのは、だれも私に紅包(アンパオ)
をくれないことである。年齢にかかわらず、独身はもらえると聞いたのに・・・・・・。(T)