クロアチア発のグルメと旅行のサイト「テイスト・アトラス(Taste Atlas)」 による「世界ベストストリートフード100」で、フィリピンのルンピアン・シャンハイ(Lumpiang Shanghai)が47位にランクされている(2023年2月28日現在)。
この順位に喜んでいいのかどうかわからないが、星が5つ付いていて、4.6点(おそらく5点満点中)と評価されている。1位はポルトガルのパステル・デ・ベレンというエッグカスタード・タルトで、こちらの評価が4.9。点数は1位も47位もそんなに差がない。本家の中国の春巻きや、ベトナムの揚げ春巻きがランクされていないことを思えば快挙なのだろうか?
ルンピアン・シャンハイ、いわゆる揚げ春巻きはその名の通り中国がルーツにあり、ルンピアは福建語に由来する。発祥の地に敬意を表しているようで良いとは思うけれど、フィリピンに根付いているのだから、せめてルンピアの後は中国の都市名ではなくフィリピンの地名を付けてはいかがだろう。ルンピアン・マニラとか。パンシット・カントンも、パンシット・ビノンドなどに。
ちなみにこの「世界ベストストリートフード100」の7位には日本のから揚げ、56位に札幌味噌ラーメン、58位に牛丼が入っていたりする。「世界の最も評価が低いストリートフード100」というランキングもあり、こちらでは7位にバロット、19位にトゥクネネン(Tokneneng)、44位バナナキュー、48位カスカロン(Cascaron)がランクされている。悪名は無名に勝ると思いたいところである。1位はカンボジアのクモのフライで、6位には日本の雷おこし。ゲテモノのような食べ物といっしょにされて、雷おこしが気の毒だ。
突っ込みどころがいろいろある一方、「ストリートフード」の定義とはなんぞやと考えさせられるランキングである。