フィリピンと日本間の国交正常化記念日である7月23日、第6回マニラ日本人会文化祭が4年ぶりに開催された。2019年以降のコロナ禍を乗り越え、ようやく開催できた今回は、マニラ在住日本人によるバンドやパフォーマーなどを始め、今回が文化祭初参加となる演者や来場者も多かったようだ。そんな筆者も2022年に初来比したため、これが初めてのマニラ日本人会文化祭。文化祭なんて高校ぶりだ……とその懐かしい響きに胸を弾ませながら、RCBCプラザに足を運んだ。
日系フィリピンアイドル トライライト
第1部で文化祭全体のトップバッターを務めたのは、マニラで20年活動を続けるバンド「マニラ・エクスプレス」。その後、マニラ室内合奏団がしとやかにクラシックを会場に響かせ、異なったジャンルの音楽が2組連続で楽しめたところで登場したのが、3人組フィリピン人アイドルグループの「トライライト」だ。
ミカさん、ヴィヴィさん、ジャシュさんで構成されるこのアイドルグループは、マニラ・エクスプレスのメンバーによる勧誘をきっかけに結成。6月25日に行われた同バンドのコンサートでデビューしたばかり。今回はバンドの生演奏とともに『Loveマシーン』『大声ダイヤモンド』の王道アイドル曲と、今TikTokで人気の『可愛くてごめん』を披露した。筆者は個人的に世代の『Loveマシーン』のパフォーマンスで大喜びした。
日本のアイドルの曲や生配信などを見て覚えたというメンバーの日本語はネイティブレベル。3人で楽しんで活動することを目的としているため、次のステージはまだ確定していないものの、マニラ・エクスプレスとともに活動を続けていく予定だとか。今後にぜひ期待したいと思う。
子どもたちのエネルギーに圧倒
大人のパフォーマーが多い中、エネルギー全開で存在感を発していたのが、子どもたちのパフォーマンスだった。「ドリームガールズ&ボーイズ」「MJS和太鼓スペシャルチーム」「マナワレア」「リブダンスアカデミー&エンターテイメント」の団体で多くの子どもたちが活躍を見せてくれた。幼稚園生ほどの年齢から中学生くらいの子まで、休日の習い事として一生懸命練習したであろうダンスを披露する姿はいじらしく、無条件に応援したくなった。
母国からは遠く離れたこの異国の地で「日本の未來も捨てたもんではないかもしれない」と思わせてくれたほど、子どものエネルギーに溢れた文化祭だったと感じた。来年のさらにパワーアップした彼らのパフォーマンスを今から楽しみにしたい。