首都圏ケソン市にあるフィリピン大学ディリマン校の美術学部のギャラリーで9月13日(金)~15日(日)の3日間で「マニラ・イラストレーション・フェア2024」が開催中だ。30人のアーティストがそれぞれブースを設け、自らがイラストデザインした作品・商品をその場で販売する。また、30人のうち3人がタイ人、2人がインドネシア人で、フィリピン国外のアーティストがこのフェアのために来比した。
タイから来たアーティストのnnene.iieさんは、独特なタッチで描かれたポスターやトートバッグ、キャップを販売。タイ語や英語のほかに、日本語で描かれたイラストが目に留まり本人に話を聞いてみると、「日本語は縦にも横にも書き連ねられるから、タイ語と違ってバリエーションがあっておもしろい」という。中国語とタイ語が混ざって書かれた作品は、タイの中華街の雰囲気からインスピレーションを受けたものだそう。
会場となったフィリピン大学の卒業生も参加。イラストレーター歴10年のAddi Panaderoさんはフィリピン文化をイラストに投影。フィリピニャーナを身に着けた女性やバロンタガログを着てサンパギータを手に持つ男性のイラストに惹かれて、つい購入。
そのほか、マニラの街のイメージを女性として擬人化した「マニラ・ガールズ」というキャラクターの商品や、キルト作品、韓国にインスパイアされたものなどさまざまなアーティストと作品に出会える。アーティストによってイラストのタッチが全然違い、それぞれの良さを見ることができる機会ともいえるだろう。一方で、どのアーティストからも共通していわゆる「サブカル」の雰囲気を感じられるのはイラスト作品ならではかもしれない。一般入場料は1人100ペソで、開場時間は午前10時から午後5時まで。