日本は世界一の有病率
日本では2025年の骨太の方針において、LOH症候群(LOH syndrome、Late-Onset-Hypogonadism 加齢男性性機能低下症候群)への対応が正式に認定されました。最新の情報では日本は約600万人、 中高年人口の6分の1が罹患(りかん)する世界一の有病率を持つ国です。
有病率は30歳から1%ずつ増加し、40歳で10%、50歳で20%、そして60歳で40%と報告されています。しかし、昨年の受診者は800人で患者全体の0.13%にすぎません。私が所属する日本メンズヘルス医学会では啓蒙活動に取り組んでいますが、正式な検査や的確な治療を受けていない人が大多数です。この病気は不安やうつ病を併発し、最悪の場合、自殺企図という状態に陥る人が約40%となっています(関西医大の報告)。
LOH症候群の主な症状は❶性欲の低下(ED、勃起不全) ❷抑うつと疲労感 ❸肥満 ❹体力と筋力低下 ❺不眠症 です。病態と対策について学びましょう。
基本的な治療法
LOH症候群は1935年に男性更年期と命名され、国際的に高齢化社会の国で急増しています。男性ホルモン(1849年ドイツで発見。 別名「命のホルモン」)、すなわちテストステロンが加齢に伴って低下し、性機能低下と心身不調を伴う病気です。
採血で簡単にフリーテストステロンチェックができ(7.5pg以上あればOK)、右のLOH症候群チェックリスト(AMS問診票)でも可能です。的確に診断されれば、治療はアンドゲン〈テストステロン〉補充療法(Androgenn Replacement Therapy )になります。日本ではテストステロン筋肉注射と軟膏塗り薬のみで、経口薬はありません、最近では塗り薬が主流で日本メンズ医学会の認定医から処方可能です。
〈LOH症候群チェックリスト〉
①性欲が低下した。
②元気がなくなってきたような気がする。
③体力もしくは持続力が低下した。
④身長が低くなった。
⑤毎日の楽しみが減ったように感じる。
⑥もの悲しい気分になる。あるいは怒りっぽい。
⑦勃起力が弱くなった。
⑧最近、運動能力が低下したように感じる。
⑨夕食後にうたた寝することがある。
⑩最近、仕事がうまくいかない。仕事の能力が低下したように感じる。
①と⑦の両方が当てはまる、あるいは3つ以上該当する場合はLOH症候群の疑いがあります。
テストステロンを高める方法
日本メンズ医学会では、性ホルモンを維持するための生活指導として次の7項目を推奨しています。
1: 筋力アップ。腰に手を当てて胸を張るスーパーマンのポーズとヨガのコブラとチャイルド・ポーズを睡眠前に行うのが効果的。

腰に手を当てて胸を張るスーパーマンのポーズ
(CC0 1.0 Grandmaster Huon)
2: 7時間以上の睡眠で成長ホルモン(GH)とメラトニンが性ホルモンを刺激する。
3: 肥満を予防する。内臓脂肪のアロマターゼがテストステロンを女性ホルモン(エストロゲン)に変化させ、お腹の周りに脂肪を沈着させてしまう。
4:ストレスを解消する。ストレスがコルチゾールを増加させてテストステロンを低下させる。
5:20分程度の日光浴でビタミンDを活性化させテストステロンを増やす。
6: 亜鉛、オメガ3、青魚、ナッツ、大豆、フルボ酸、漢方薬(八味地黄丸、柴胡加竜骨牡蛎湯)などが性ホルモンに有効。
7: ED治療剤のPDE5阻害剤(商品名 ザルティア)は前立腺肥大症治療薬だが、最近の研究では免疫力アップや抗動脈硬化作用が認められる。しかし、テストステロンの増加は確認されていない。幸いなことにフィリピンにはテストステロンの増加が確認され、注目されている植物がある。それが、奇跡の植物モリンガと、赤い樹皮を持つ驚異のトンカットアリ。
フィリピンで更年期を「幸年期」に
更年期は、「年を重ねていく中で、新しい楽しい人生が始まる時期」「幸年期」とも言われます。性ホルモンを補充しながら、自分の人生をリセットする絶好のタイミングといえます。そして、フィリピンは幸年期ための食材の宝庫なのです。
伊藤実喜 Dr. Miyoshi Ito
医師・医学博士
東京上野マイホームクリニック院長。STCメディカル国際クリニック(マニラ市マラテ)理事。AMIRI免疫研究所(大阪)理事。Cell Lead International (大阪)専属医師デ・オカンポ医大(De Ocampo Memorial College) 客員教授。1951年福岡県小郡市生まれ。福岡大学医学部大学院博士課程修了。レイテ島での医療ボランティアをきっかけに、フィリピン各地の貧困地区や刑務所などで「ドクターマジック」として手品ショーを取り入れた医療奉仕活動を行っている。1993年第60回奇術世界大会(カナダ・バンクーバー)優勝。
所属学会:日本臨床内科医会、日本糖尿病学会(生活指導医)、日本再生医療学会(厚労省再生医療第2種3種取得医))、日本温泉学会(温泉療法専門医)、日本旅行医学会(認定医)、日本性機能学会、日本メンズ医学会(認定医)、日本奇術協会(芸名 Dr. Magic)、NPO日本フィリピン夢の架け橋代表