西ネグロス州でうその誘拐情報が多発

 

 

[マニラタイムズ電子版・8月20日] バコロド市警察は、西ネグロス州でSNS上に行方不明者の情報を投稿し、誘拐事件と語るケースが多発しているとして、不必要な不安をあおるのはやめるように呼びかけた。SNSに投稿された「誘拐」や「強盗」の話をもとに捜査を行ったが、事件性は見られなかったという。

 

 

 あるケースでは、23歳の女性が行方不明とされていたが、住居をほかの地域に移しただけだった。別の18歳の「行方不明者」は、親戚のところにいた。また、バゴ市バランガイ・マアオで行方不明とされた女性は、市の社会福祉開発オフィスによって保護されていた。

 

 

 市警察は、市内で広まっている「バンが市内を徘徊しており、子どもたちを誘拐する」といううわさを否定した上で、警察は24時間警戒態勢を維持すると強調した。さらに混乱を防ぐためにも情報を共有する際は、正確な情報であることを確かめるよう呼びかけた。

 

 

 

 それぞれどのような事情があるのかは知りえないが、家族や同居する人たちに言わずに家出なりをして、行方不明として投稿されるという経緯なのだろうか。フェイスブックなどは、実際に拡散が必要なときはとても便利だが、今回はその機能があだとなって事実でない情報が集団の不安をあおる結果となったようだ。

 

 

動物保護団体が象のマリ第2号に反対

 

 

[フィリピンスター電子版・8月14日] 動物保護団体のフィリピン・アニマル・ウェルフェア・ソサエティ(PAWS)は世界象の日に、マニラ市政府がマニラ動物園で飼育され、2023年11月に亡くなったマリに代わる新たな象を受け入れるべきでないと訴えた。

 

 

 PAWSはマリを「世界一悲しい象」とした上で、ほかの象と触れ合ったこともなく、一生を独りで過ごしたマリのような象を新たに作り出すべきでないと主張した。

 

 

 

 最近よく言われる動物福祉の面から、動物園の意義が問われているように思う。マニラ動物園は新たな象を迎えるのだろうか。

 

 

2023年11月に亡くなったマニラ動物園の象のマリ(Wikimedia Commons CC-BY-SA-4.0 Scandi)

 

 

奇跡のスマホ

 

 

[730日・デイリートリビューン] パンパンガ州の遊園地でジェットコースターに乗りながら、スマホで動画を撮影していたティック・トッカーのジェリコVさん。高いところからジェットコースターが急降下するとき、彼の手からスマホが滑り落ちた。そして、かなりの高所から地上へと落ちたスマホは壊れて粉々になってしまったと思われた。が……。

 

 

 その時を同じくして、遊園地のそばで酒を飲んでいた数人の若い男性がスマホが落ちているのを見つけた。拾い上げてみると、カメラはまだ撮影を続けていた。男性はジェリコVさんに連絡を取り、スマホを預かっているので受け取りにくるようにと伝えた。そして、スマホは無事、ジェリコVさんの元へと返ってきたのである。

 

 

 ジェリコVさんはこの話をティックトックに投稿。すると約50万のハートが付き、5万3000回シェアされた。 

 

 

 この話には2つの奇跡があるといえるかもしれない。1つは、ジェットコースターから落ちても、スマホが無傷だったこと。2つ目はスマホを失くしたらほぼ戻って来ないと思われるフィリピンで、親切な人に拾われたこと。

 

 

 

 ジェットコースターの高いとことから落ちても壊れない頑丈なスマホは、いったいどのブランドのモデルだったのか。筆者が一番気になるのは、それだ。 

 

 

 

イロイロ州北部に巨大海鮮市場

 

 

[820日・ピープルズジャーナル] イロイロ州北部エスタンシア町で総工費9000万ペソのシーフード・マーケットが、90%完成した。3年前に政府の資金によって建設が始まった2階建てのシーフード・マーケットは200の店舗が入所できる規模を誇る。島々を見渡せる埠頭にあり、観光客誘致に効果を発揮することが期待されている。昨年イロイロ州には318535人の観光客が訪れ、前年より10%増加した。

 

 

 

 イロイロ市は2023年、フィリピンの都市としては初となるユネスコ創造都市ネットワーク美食部門に選出された。この大規模シーフード・マーケットが完成すれば、ますます食通の注目を集めると思われる。 「フィリピンの豊洲市場」のような存在となって、これまで「フィリピンのシーフード・キャピタル」を標榜してきたイロイロ近くのカピス州ロハス市と険悪な関係にならないことを祈りたい。

 

イロイロ市のパブリックマーケットで売られているカキ

 

フィリピンのバレーボール選手、日本に帰化

 

 

 

[818日・テンポ] カビテ州出身のバレーボール選手、ジャジャ・サンチアゴ(28歳)がこのほど、日本国籍を取得した。サンチアゴ選手は、2019年から日本でプレーし、現在JTマーベラスに所属。2022年にコーチの箕輪貴幸氏と結婚した。日本名は箕輪幸(さち)。

 

 

 

 サンチアゴ選手はインスタグラムに日本語で「国籍変更の決断は、簡単なことではありませんでした。私の決断を応援してくれる人もいれば、そうではない人もいました」と投稿。「国籍変更は私の夢のため」と述べた。 サンチアゴ選手は、長く日本代表チームへの加入が期待されていた。

 

 

 

 ワールドカップやオリンピック出場の目標をかなえるために、欧米からフィリピンに来てフィリピン代表としてプレーする選手もいれば、サンチアゴ選手のようにフィリピンを離れて、外国で帰化してその国の代表をめざす選手もいる。スポーツの世界では、国籍というものは依然大きな意味を持つと思われる一方、ラグビーユニオン日本代表にニュージーランドなどの出身選手が活躍するように、だんだん変化していくのかもしれない。