マニラ現地紙ナナメ読み 65

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2024年7月10日

ハッキングして盗んだものは・・・

 

 

[デイリートリビューン電子版・6月30日] パシッグ市でガソリン泥棒が発生した。というのも、ガソリンスタンドがガソリンを盗まれる盗難被害に遭ったというわけではない。正確には被害にあったのは、ガソリンが購入のために使用されたカードの持ち主。とある会社のメールアドレスがハッキングされ、ガソリンを入れるときに使われるフリートカード(営業車用法人カード)が勝手に使用されていたのだという。

 

 

 およそ1カ月にわたって悪用され続けたフリートカードの被害額は1440万ペソ。千リットル単位でのガソリンの購入が繰り返し行われ、格安で転売されていたものとみられている。犯人は拠点としていたマニラ首都圏パシッグ市で逮捕された。

 

 

 今はグーグルのアカウントなどでも2段階認証が行われたりと、セキュリティ対策は強化されているものの、会社などでは1つのパスワードが社内全体に共有されることもある。どの職種でも他人事とはいいがたい事例といえるだろう。今後サイバー犯罪にはよりいっそう注意されたい。

 

 

 

落雷に注意 農民が畑で死亡

 

 

[インクワイアラー電子版・7月9日] ケソン州グマカ町で7月9日、落雷が発生。59歳の農家のフェルナンドさんが畑で倒れ、死亡しているところを発見された。フェルナンドさんの家族は早朝6時に彼が畑へ出かけたきり帰ってこなかったと話し、右腕の火傷から落雷によって死亡したと結論付けられた。

 

 最近は、マニラでも雷雨が多い。気を付けたい。 

 

(イメージ写真)

 

 

ディカプリオ氏、マスンギの自然保護呼びかけ

 

 

[フィリピンスター・75] ハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオがこのほどインスタグラムで、リサール州タナイ町のマスンギ地質保護区の管理継続を訴えた。同保護区は、市民団体「マスンギ・ジオリザーブ・ファウンデーション」(MGFI)が 管理をしているが、今年月、司法省が環境天然資源省との管理委託契約の破棄を認める判断を下した。

 

自然に触れあえるマスンギ地質保護区(イメージ写真)

 

 

 この件についてディカプリオは、地元の人たちとともに同地区の保護を継続するようマルコス大統領にお願いしようと呼びかけ、「マスンギ地質保護区を守ってきたフィリピンは、エコツーリズムと生物多様性地域の保護におけるリーダー。この管理契約の破棄によって、国際的にも知られた保護区が再び採掘や森林伐採、違法開発の危機にさらされてしまう」と警告した。

 

 

 このディカプリオの投稿に対し、環境天然資源省は「世界的なセレブが、フィリピンの環境のことを気にかけてくれるのはありがたい。しかし、法律による決定から逃れることは誰もできない」と声明を発表。

 

 

 マスンギ地質保護区については、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンべリさんも今年4月にマスンギ・ジオリザーブ・ファウンデーションの支持を表明している。

 

 

 マスンギ地質保護区はボラカイなどと比べると世界的な知名度はないかもしれないが、世界の著名人に心配されて、すでにフィリピンの観光スポットの中のセレブといえるのかもしれない。

 

 

「薬」の隠し場所は常に予測不可能

 

 

[デイリートリビューン電子版・7月3日] 海では魚だけでなく、さまざまなものに偶然出会うことがある。北イロコス州バドックの沿岸では海底からプラスチックに包まれた紅茶の箱が24箱見つかった。警察が調査したところ、中身はおよそ1億6千万ペソ相当の覚せい剤。どこからこの覚せい剤がバドックの海まで来たかは現在調査中だという。

 

 

 また西ネグロス州カバンカラン市の刑務所では、彼氏に面会に来た女性がパンデサルの中に隠して覚せい剤を持ち込もうとしたところを見つかり押収された。1つだけすでにスライスされていたことを怪しんだ刑務官によって発見された。

 

 

 今回はパンデサルの中にプラスチックの袋ごと入っていたため、あからさまだったようだが、もしこれが袋なしで白い粉だけ入っていたり、あるいはパンにまぶされたりしていたら、まさか違法薬物とは思わなかったんではないだろうか。詰めが甘いな、と勝手に思いつつ、しっかりと職務を果たす刑務官に感心である。

 

 

大食い動画禁止を検討 投稿者死亡ケースも

 

 

[インクワイアラー・78] 保健省は大食いをテーマにした「モッパン」と呼ばれる動画の禁止を検討している。先月、Dongz Apatanの名前で46万人のフォロワーがいたフィリピン人ユーチューバー、マノイ・アパタンさん(37歳)が心臓発作を起こして昏睡状態に陥り、その後脳卒中で亡くなった。アパタンさんは前日に大量のフライドチキンとご飯を食べる動画を投稿していた。

 

(イメージ写真)

 

 

 保健省はモッパン動画がアパタンさんの死因となったかどうかを調査したうえで、不健康な食生活を広めるフード・ポルノとも言うべきコンテンツをフィリピンでウェブやSNSで閲覧できないようにするという。

 

 

 モッパンは韓国語のmeokda(食べる)と、bangsong(放送する)をかけ合わせた造語で、多くの場合、途方もない量を食べる動画を撮影する。

 

 

 モッパンを禁止するよりも、フィリピンでは、まず野菜を食べることやバランスの取れた食生活をすすめることが必要かも? 

 

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