パパイヤの呪い

 

[デイリートリビューン・7月15日] おなじみのフルーツ、パパイヤにまつわる怖くて不思議な話。ルソン島コーディリエラ地方アブラ州である女子高生が突然怒り出し、叫び始めた。するとほかの5人の生徒も同様に怒り出し、大声で叫び出した。周囲の人々は、落ち着かせようと必死だった。

 

 

たくさんの実をつけたパパイヤの木(イメージ写真)

 

 

 この6人の高校生は教室の近くにあったパパイヤの木を切り倒したことで、悪霊を怒らせて呪文をかけられ、ヒステリーを起こしたとされる。悪霊の怒りを鎮めるため、生徒たちはパパイヤの木があった場所に新しい木を植えて学校側は司祭に祈りを捧げてもらった。生徒たちはその後、パパイヤを食べることができるのだろうか? 心理学者は子どもが原因不明のヒステリーを起こした場合は、医療検査を受けさせて原因を調べるようにすすめている。

 

 

 この話をフィリピン人の知人にしたところ、このような話は時々聞くという。そして、医学的に解明することはできないので、この学校の先生のように司祭に祈ってもらうのがいいとのこと。そして、この知人が住むイロカノ地方では、家を建てる時など木を切る必要がある時には、まずその地に住む霊に次のようにイロカノ語でお願いをするのだそうだ。

 

Bari-Bari Po  Tabi-Tabi Po  

 

Umad-dakayo amin ng a madi mi makikita

 

(すみません、立ち去ってください。私たちはあなたの姿が見えないので)

 

 

 ちなみに、このような話は自然が豊かな地方特有のものらしく、マニラのような都会にはこのような自然の霊にまつわる話はないだろうとのことだ。

 

 

 

タンス預金にご用心

 

[デイリートリビューン・8月19日] 首都圏ケソン市在住のランディさんは、シロアリの被害にあった。とはいっても家の建材などではなく、彼がプラスチック袋で包み、段ボール箱に保管していた紙幣が食べられてしまったのだ。

 

 

 フリーのモデルとして仕事をしながら、大学にも通うランディーさんは情報工学コースの授業料として2万ぺソを保管していた。食べられないで済んだのは、6000ペソ。食べられてダメージを受けた1万4000ペソは銀行で交換してもらえることを望んでいた。

 

 フィリピン中央銀行は、欠損した紙幣の交換について、紙幣の60%は欠損していない、中央銀行総裁の署名が読める、偽造防止のためのセキュリティー・スレッドがダメージを受けていないといった規定を設けている。

 

 

 残念ながら、ランディさんの紙幣はシロアリに粉々にされてしまっていて、交換不可能だった。フィリピンではタンス預金に思わぬ天敵がいる。気を付けたい。

 

 

ハトの運命は……

 

 

[テンポ・8月16日] 8月上旬、ニュービリビッド刑務所(首都圏モンテンルパ市)内で行われた受刑者の所持品検査で刃物、拳銃、覚せい剤、約378リットルものトゥバ(ココナツワイン)などが押収された。同刑務所の中でも最高レベルのセキュリティとされる区域でこれらの武器や違法薬物持ち込まれていることに驚かされるが、今回は珍しいものも見つかった。

 

 

 それは鳥かごで飼われていた約20羽のハト。ペットとして飼われていたのではなく、受刑者によって特殊な訓練を受けていた。受刑者の家族が面会に来た際にこのハトを渡し、外から刑務所内に違法薬物を運ばせるように訓練されていたのだという。

 

 

 

(イメージ写真)

 

 刑務所でハトを飼うことができることや、受刑者がハトを訓練できる技能と根気を持っているのも不思議な感じである。そして、ハトは違法薬物の運び屋としての罪に問われてしまうのか気になるところである。