食品を求めて物々交換をする人が増加中

 

 今、フィリピンで物々交換をする人が増えています。コロナ禍の影響で経済的に困窮している人たちが、台所用品、子どものおもちゃ、バッグなどを、食料品と交換しています。今では約100の物々交換のサイトがあり、中には数万人の会員が登録しているサイトもあります。

 

 2人の子どもを持つロラインさん(28歳)は、ナイキのスリップオンシューズを1羽分の鶏肉と交換しました。また、不要になった子どもの上着などを6キロの米と交換しました。夫はマニラのドーナツ店でパートタイムで働いていますが、コロナ禍により勤務時間が減り、月給は約9,000ペソ。その約半分はアパートの家賃として払わなくてはなりません。「店で食料品を買っても代金を払えるか見通しが立ちません。その点、物々交換はすぐに食料を入手できるので助かっています」。

 

 ある調査によれば、4月から7月の間に1度でも食料がない飢餓状態になった家庭は520万世帯に達しています。

 

 マニラで物々交換サイトを運営するラミレスさんは、食品卸業の仕事を失った後、5月にサイトを立ち上げました。「物々交換をする人たちはお金に困っていて、生きるためにそれまで買ったものを手放さなくてはならない。その気持ちを思うと本当に悲しくなる」。現在1万4,000人の会員を持つラミネスさんですが、物々交換が流行する現状に対して複雑な心境を吐露しました。(9月3日・マニラタイムズ)

 

 

道路の保安器具は大変

 

 マニラ開発局によると、今年6月から8月の期間にエドサ通りで、バス専用レーンを分けるためのコンクリートの防護柵に車が衝突する事故が約100件発生。

 

 あるバスの運転手は、「コンクリートの防護柵は危ない。車が大破する。プラスチック製の防護柵の方がいい。もし車がぶつかったら軽くて位置がずれてしまうけれど」と言います。マニラ開発局は「防護柵にぶつかる運転手が悪い」という姿勢ですが、安全性の理由から最近、エドサ通りのコンクリート製防護柵を金属製ボラード(杭)に交換しました。しかし、狭くなっているところなど一部であり、すべてではありません。コンクリート製防護柵の値段は1つ4,300ペソ。マニラ開発局によるとエドサ通り設置用に3万6000個購入しており、1億5,480万ペソを無駄にするわけにはいかないということで、差し替えられたコンクリート防護柵はエドサ通りの別の場所に設置されます。

 

ぶつかられたり、盗まれたり、バリアもコーンもつらいよ。

 

 では金属製ボラードになったら安全なのかといえば、前日エドサ通りで衝突事故があり、ボラードが破壊されてしまいました。

 

 それでは円錐状の保安器具、ロードコーンはどうでしょう。こちらは別のリスクがあります。それは盗難です。8月31日、ラグナ州サンパブロ市でワゴン車に乗った男がコンビニエンスストアの外にあったロードコーンを盗んで走り去るところを監視カメラがとらえていました。

 

 プラスチック防護柵も金属製ボラードもロードコーンも、ぶつかったり盗んだり不届きなドライバーがいるかぎり結局同じということなのでしょう。普段は道路にあっても気にしない製品ですが、いろいろ大変なんだなと思いました。(9月6日・デイリートリビューン)

 

 

子ども向けフェイスブックメッセンジャー登場

 

 フェイスブックがフィリピンの12歳未満の子ども向けアプリ「メッセンジャー・キッズ(Messenger Kids」を提供開始しました。親がアプリをダウンロードしてアカウントを開設し、親の監督の下、子どもがビデオチャットやメッセージ送受信機能を使ってコロナ禍により防疫下でも友だちや家族と会話を楽しめます。

 フェイスブックは13歳未満のユーザーのアカウント開設を認めていないので、メッセンジャーキッズアプリの使用によって子どもがフェイスブックページを持つことにはならず、親のフェイスブックページを閲覧することもできません。

 米国では2017年からすでにメッセンジャーキッズの使用が始まっています。

 筆者の周りのフィリピン人は、日本人の多くが使っているLINEより、またWhatsAppやViberよりもスマホでメッセンジャーを使っている人が多いと思います。このメッセンジャーキッズで小さいころからメッセンジャーに慣れ親しむことで、やはり将来もフィリピンではメッセンジャー人気が続くのでしょうか。(9月3日・フィリピンスター)