入浴中の犬(イメージ写真)

 

 数年前、犬猫にやさしいノミ除け石けんがあると知り、我が家のシニア犬用に購入した。価格は80ペソ。石けんの成分として、ニンニク由来のアリシン、ユーカリオイル、シトラスオイル、マドレ・デ・カカオ(Madre de Cacao)エキスなどと石けん箱の裏に表記されていた。

 

 ニンニクは抗菌作用、ユーカリもシトラスも虫よけ効果があると言われている。犬や猫への使用は避けなけれはならないハーブがあるが、獣医の監修のもと製造とあったので安心して買った。ただ、マドレ・デ・カカオが何かわからなかった。 

 

 そこでインターネットで調べると、マドレ・デ・カカオの葉にはクマリンという芳香成分が含まれ、虫よけ効果があるとノーザン・フィリピン大学の先生が発表していた。クマリンは桜の葉にも含まれている成分で、桜餅に使われる葉の香りのもとらしい。

 

 ピンク色の花をつけるマメ科のこの木は、実はフィリピンの歴史にも関わっている。スペイン統治時代、コーヒーの木を直射日光から守るため農園の周りに植えられて影を作るシャドーツリーとして、原産地のメキシコからフィリピンにやってきた。スペイン語でマドレ・デ・カカオは「カカオの母」を意味し、タガログ語では「カカワテ(Kakawate)」と呼ばれる(ウィキペディアより)。

 

購入したマドレ・デ・カカオ入りの石けん
 

 マドレ・デ・カカオの実力は

 
 

  しかしこのタガログ語の名前は、ネット上では「カカワテ」と「カワワテ(Kawawate)」という表記が混在している。どちらが正しいのだろうと会社のフィリピン人の同僚に聞くと「カカワテ」だという。そして、その葉のエキスは昔から人の皮膚炎や皮膚のかゆみ、虫よけとして使われており、犬や猫にも使うと判明。ペットにはマドレ・デ・カカオの葉を刻んで布で絞ったエキスを皮膚に塗布したり、葉を10分ほど煮こんだゆで汁を皮膚にスプレーするという。

 

 さて、冒頭に紹介したマドレ・デ・カカオエキス入り石けんを我が家のシニア犬に3カ月ほど使ってみたが、そのノミ除け効果は私にはよくわからなかった。

 

  フィリピン伝統のノミ除けに後ろ髪をひかれながらも、結局は飼い主の私が使っているシャンプーよりも高価な薬用シャンプーに落ちついた。(M)

 

マドレ・デ・カカオは乾季に落葉し、同時に花を咲かせる。花の色はうすいラベンダー、ピンク、または白色。20~40個の花が房となって咲く。マメ科の植物らしく花はエンドウ豆のように愛らしい形をしてる。
 
 

Anti Flea Soap, Madre de Cacao

 
 

A few years ago, I bought a bar soap for my pet dog to protect from fleas. It was 80 pesos.

 

The soap contains natural ingredients such as eucalyptus oil. I was curious to find an unfamiliar ingredient named Madre de Cacao and searched it online. Madre de Cacao was introduced to the Philippines during the Spanish colonial era to keep coffee trees from being exposed to direct sunlight. The name means mother of cacao in Spanish.

 

It has been used as an insect repellent and remedy for skin problems in the Philippines.

 

Using the soap for my dog for three months, I was not sure if it worked. Eventually, I bought an anti flea shampoo for my dog, which is much more expensive than the shampoo I use.