ナビマニラ編集部員がフィリピン人やマニラ在住日本人に「これまでフィリピンで幽霊を見たことある?」と聞いてみたところ、続々と体験談が集まってきました。(写真はすべてイメージ写真)

 

深夜、マンゴーの木の上に……

 私が10歳だった1995年、ヌエバビスカヤ州の祖母の家に泊まっていたある晩のこと。深夜にトイレに行きたくなって目を覚ましました。離れにあるトイレに行くため庭を歩いていたとき、大きなマンゴーの木の上に何かがいるのがわかりました。

 見ると、教会で司祭が着る白色の長い服を着た人のようですが、首から上はありません。驚き、恐怖で総毛立つのを感じ、心の中で「何も見ていない、何も見ていない」と念じながらトイレを済ました後、走って寝室に戻りました。

 翌朝、祖母に話すと、庭のマンゴーの木に首なし司祭が現れることはすでに知っていて、近所に住む親戚も見ているといわれました。その後、祖母と親戚が話し合ってマンゴーの木を切り倒しました。そのマンゴーの木に甘くておいしい実がなったのは、首なし司祭のおかげだと聞いたことを覚えています。(女性・20代)

 

無言電話の発信者

 数年前、マカティの事務所で夜9時頃、1人で残業をしていると電話がなりました。出るとすぐに切れ、またかかってきます。

 スマホに表示された発信者の名前は、数日前に亡くなり、前日に通夜があった同僚でした。(女性・20代)

 

とりつかれた同級生

 西ネグロス州バコロド市のカトリック系学校の9年生だったとき、数学の授業中、突然、女子生徒が席を立って、教室を出ていきました。みんな何があったのか不思議に思っていると、隣の洗面所からものすごい叫び声が聞こえてきました。

 そして、先生が行くと、彼女は手にナイフを持ち、意味不明の言葉を発しながら刺そうとしてきました。宗教担当の先生がナイフを取り上げ、彼女を落ち着かせることができたのですが、本人は何が起きたか全く覚えおらず、どこからナイフを手に入れたかも不明。

 何かが憑依(ひょうい)してそのような行動をした彼女は、今は元気に暮らしています。学校がある場所は戦時中に病院だったこともあり、怖い話をたくさん聞きました。(女性・20代)

 

ノックされたので出てみたら

 首都圏マニラ市のコンドミニアムの部屋で夕方、料理をしていたとき、入口の扉が強くノックされました。誰か来たのかと思い、開けましたが誰もいません。入口の近くにキッチンがあり、音がしてからすぐに開けて外のエレベーターのところまで見に行きましたが誰もいません。こんなことが2回ありました。(男性・60代)

 

眠る私を起こすのは?

 2015年、シキホール島のあるホテルに泊まったときのこと。眠っていると突然金縛りになり、目を開けるとピンクのパジャマを着た20歳くらいの女性が立っていました。肩ぐらいまでの髪で、顔は空洞。その女性が、私をベッドの上でゆり動かすのです。触られて、冷たい感触がありました。

  時計を見ると、午前2時。私はベッドの端まで動かされていました。照明をつけ、その後は怖くて眠ることができませんでした。一緒の部屋で寝ていた人に聞くと、恐らく私が寝ていたベッドはその女性の幽霊のもので、私を起こして移動させようとしたのだろうとのこと。

 翌日からオイル入りのブレスレットを手首に着け、行く先々で自分の周りに塩をまきました。この件以降、幽霊を見たことはありません。(女性・40代)

 

オフィスに現れた謎の影

 今から数カ月前、マカティ市のオフィスに朝9時頃出社して、仕事をしていました。週末で会社にいたのは私1人。デスクで作業をしていると、5~6メートル離れたところを何かが横切るのを見ました。白い影のようでしたが、はっきりと人間の形をしていて身長は170センチほど。怖くなって鳥肌が立ち、身を潜めながら仕事を続けました。(女性・30代)

 

警備員は知っていた

 昨年まで3年住んでいたマニラ市のコンドミニアムでの話。夜10時頃にガールフレンドとフェイスブック・メッセンジャーでビデオ通話をしていると、彼女が「誰かいるの?」と聞いてきました。部屋には自分しかいないと伝えると、後ろに誰かいて、黒っぽい人影が見えるといわれました。その晩、デリバリーの夜食を受け取って部屋に戻ると、閉めたはずの入口の戸をたたくようなドン! と大きな音が。怖くなって、電気を付けたまま寝ました。

 後日、警備員に話すと、このコンドミニアムでは幽霊が徘徊し、各部屋に現れるとのことでした。(男性・30代)

 

身重の母を狙う怪物

 母が妊娠8カ月のころ、夜になると家の屋根の上から物音がするようになりました。見ると、怪物マナナンガルが! 妊婦を狙うといわれているので、石を投げて退散させました。毎晩のようにやってくるので、その度に石を投げました。それまでマナナンガルがいるとは信じていませんでしたが、実際に見たんです。当時私は20歳で近所の人も見ています。1990年代、マカティにまだ田んぼがあった時代。その場所は今、タギッグ市BGCになっています。(男性・50代)