Studying English in Baguio:Learning Beyond the Classroom

フィリピン留学といえば、セブを思い浮かべる方が多いかもしれないが、近年バギオも人気留学先の一つとなっているのをご存じだろうか。今回は、バギオで語学留学を経験し、NGOにてインターンをしている筆者の体験をもとに、バギオ留学の魅力について迫りたい。

バギオでは老舗の語学学校のひとつBECI International Language AcademyでスパルタESLコースを2カ月間受講した。BECIは韓国資本の学校で、生徒定員数は200名とバギオでは比較的大きな学校だ。生徒の出身国別の比率は、韓国4:日本3:台湾、中国2:ベトナム、タイ1という割合で、日本の夏・春休みにあたる時期は日本人が増える。
国際色が豊かなBECIなので、休日は日本人以外の友人と外出する機会が多い。バギオはアートの街と言われ、美術館やギャラリーはもちろん、個性的なカフェやバーも多い。様々な国籍の生徒たちとそれらを巡るのがバギオ留学の楽しみのひとつだ。
学校が用意してくれる週末のアクティビティも、サガダやビガンへ行くツアーなど豊富に揃っていた。バギオは山の中にあるのだが、実はバスで片道2時間ほどでビーチへも行ける。意外と気軽に、授業の疲れを青い海で晴らすこともできるのだ。もっとディープに国際交流をしたいという人は、旅行会社を利用するという手もある。私はAGETYENG Travel & Toursという地元旅行会社が企画する1日バギオツアーに参加したが、フィリピン人の他にイスラエル人、ロシア人が参加していて、文化の違いに話が盛り上がった。バギオはフィリピンを代表する観光地のひとつであり、多くの外国人が訪れる。ぜひ週末を利用して、学校の外にも足を伸ばし、国際交流をしてみてほしい。授業で学んだ英語を実際に使ってみることで、英語学習に対するモチベーションも上がること間違いなしだ。

語学学校WALESのReal Talk ESLでは、町に出て一般の人に突撃インタビュー。I conducted a spontaneous survey interview as a part of the Real Talk ESL activity of the WALES English school.

国際色豊かな語学学校BECIでは、各国からの友人ができ、文化や歴史など多くを学んだ。(筆者1列目左から2人目)At the BRCI BECI International Language Academy, I made a diverse group of friends. (Photo: Second from left is the contributor of this article)

語学学校+インターンで得たもの

バギオの語学学校で学んだ後は、米国カリフォルニア大学アーバイン校に短期留学した。(https://uci.edu/)。Media&Global CommunicationプログラムにてSNSの広告、広報について学び、修了証書を取得した。本場の英語に触れ、授業を受けることで、さらに自信へと繋がった。そして再びバギオに戻りCordillera Green Network(CGN)にてインターンをしている。CGNは、森林再生のための植林、コーヒーの森林農法指導とフェアトレード、演劇ワークショップなどを通して、コーディリエラ地域の先住民族の暮らしと環境を守ることを目指して活動している環境NGOだ。先住民族のスタッフと共に仕事をする中で、バギオやコーディリエラの歴史や文化など、日々多くの事を学んでいる。
語学学校後にインターンという選択をしたのは、やはり語学を学んだ後は、それを活かす場所が必要だと思ったからだ。そして語学留学で大好きになったバギオをもう一度訪れたいという思いが強かった。何よりバギオに留学して良かったと思うのは、バギオの人達の温かさである。語学学校で素晴らしい先生達と出会い、その出会いが忘れられず、再びバギオに戻ることを決めた。そして現在、NGOの活動現場で先住民の人たちと接する中で、その温かさと優しさに何度も心を救われ、自分の中の凝り固まった考えが変わっていくのを感じている。語学留学+インターンで得たものは、英語や仕事のスキルはもちろんそうだが、それ以上に、バギオの人の温かさや優しさ、考えに触れ、心の豊かさを手に入れたような気がしている。

CGNのインターンとして企画したコーヒー収穫ツアーでは、多くの語学学校の生徒が参加してくれた。 English language school classmates join the Coffee Harvest Tour organised by the Cordillera Green Network where I have been working as an intern.

+αが体験できる留学プログラム

授業の中で国際交流を積極的に取り入れている語学学校もある。バギオの中心部にある語学学校”WALES”のReal-Talk ESLというコースでは、課外授業として毎週金曜日に街に出かけ、インタビューを行っている。生きた英語を学ぶ実践型の授業だ。インタビューを通してフィリピン人の暮らしや考えを学ぶいい機会でもある。
留学カリキュラムに「国際協力」を組み込み、それを全面に打ち出した留学プログラムも登場している。その名もSocial留学。語学留学とNPO・NGOのインターンやボランティアを組み合わせ、フィリピンで活動する様々な国際協力分野の活動現場に希望に沿った形で参加できる。国際派を目指す人には実に魅力的な提案だ。NPO・NGOは、マニラ、バギオ、セブにあり、日系の団体が中心。私がインターンをしているCordillera Green Networkとも提携している。さらに留学費用の一部はNPO・NGOに寄付され、留学先に貢献ができる仕組みとなっている。 Social留学を運営する(株)コネクト&フロウの流田和輝氏が、このプログラムを始めたきっかけについて話してくれた。
「NPO・NGOは人手不足で広報ができない。フィリピン留学業界は、学校に箱詰め状態で、留学の本来の意味である、その地に“留”まって“学”ぶ体験が提供できていない。その両方を解決したいと思ったのがSocial留学を始めたきっかけだ。入り口は英語でいいのだが、フィリピン人の暮らしや考え方、社会、自然など様々な事に気づき、学べる環境を提供したい。その経験をもとに国際的な関心を高め、社会問題解決に取り組もうという人が一人でも増えたら」。
英語+α、充実した留学生活を送るために、あなたはどのような選択をするだろうか?
(Cordillera Green Network, TALA Share & Guesthouse インターン 井澤 友紀乃)

CGNインターンの仕事は多岐にわたり、ゲストハウスTALAのサポートも含まれる。多くの個性豊かなゲストとの出会いも魅力だ。Taking care of the guests at TALA Guesthouse is a duty of CGN interns. Having opportunities to meet and know various people is a fascinating experience.

Information
BECI International Language Academy
ttp://beci-academy.com/about_beci.html
AGETYENG Travel & Tours
http://www.agetyengtravel.com/
Cordillera Green Network (CGN )
https://cordigreen.jimdofree.com/
WALES https://walesph.com/ja/
Social留学https://www.social-ryugaku.com/