今から約25年前、東京にいた頃、私は食べ放題にハマって焼肉、しゃぶしゃぶ、寿司、飲茶、カツオのたたき、ピザ、ケーキなどいろいろな食べ放題に挑戦した。特にレッドロブスターのカニ食べ放題はまさに至福の時間だった。だが、年を重ねて食もだんだん細くなり、今に至っている。
マカティでもライス食べ放題や韓国焼肉食べ放題などがあるが、挑戦する気になれない。そんな私だが、最近チキンウイング食べ放題というのになぜか妙に惹かれ、挑戦してみた。私の知る限りマカティスクエア界隈だけで、チキンウイング食べ放題を提供している店が2軒ある。どんどん増えて、そのうちマカティが「フィリピンの手羽先唐揚げの首都」と呼ばれるかも。めざせ名古屋?
10月下旬のランチタイムにマカティスクエアのすばるスクエア・レストバーへ行った。コロナ禍前はカラオケバーだった同店だが、今はCCA嬢はいない(10月下旬時点)。席についてチ キンウイングを注文すると、元気なお姉さんに「Unlimited Chicks? オンナ?」と、昼には不向きかもしれないジョークで迎えられた。
孤独な90分1本勝負
チキンウイングのみの食べ放題に加えて、ライス食べ放題、アイスティー飲み放題、さらにライスとアイスティー食べ飲み放題セットがある。ルールは時間制限1時間30分、シェアは不可、食べ残しは罰金。ディップソースは照り焼きからガーリック味各種、マンゴー・ハバネロ、バーベキュー味など16種類もある。チキンウイングをおかわりするたびに、ソースを変えることもできる。私はアイスティー付きで、クラシック・バ-ベキューソースを選んだ。食べながら手が油でギラギラにならないように、使い捨ての手袋が用意されている。チキンウイングが運ばれてきて、いざ、食べ放題。
これで青春も終わりかな
1回に出てくるチキンウイングは、翼の部分と手羽元それぞれ3個で計6個。揚げたてでおいしい。聞くとチキンはバタンガス産。食べる量は2〜3皿が平均で、これまでの最多は7皿とのこと。6個×7皿で42個。ニワトリ何羽分になるのだろう。私も7皿くらいは軽くいけるのではないかと張り切ってみたが、結局3皿食べてギブアップ。滞在時間は約45分だった。ビールがあったらもっといけただろうか。
例の元気なお姉さんに「降参ね!」と言われ、ちょっとムカついたが、やはりこれは自分との戦いであったのだ。「次回は4皿!」と言われ、「そうか、がんばらなくては」とは思わなかった。食べ放題に行きまくった自分の青春は、とっくの昔に終わっていたと思い知っただけだった。(K)