これがうわさの「惚れ薬」
ガユマ
Gayuma
ガユマとはフィリピンのラブポーション、惚れ薬。神秘の島シキホールがラブポーションで有名だが、マニラ市キアポでも買える。
ガユマを売っていたおばあさんに使い方を聞いたところ、まず、紙に意中の人のフルネーム、願いごと、自分の名前を書く。夜、その紙を枕の下に入れて眠る。乾燥植物とおまじないが書かれた紙が入ったボトルにサンパギータオイルを注ぎ、願いごとを書いた紙を入れる。さらに、そのボトルに入れたオイルを自分の手に付け、意中の相手に触れるのも良いらしい。キアポには有名な教会もあるので、ガユマを買いに行ったら、お祈りもしてみては?
実験&体験&ノンフィクション&フィクション&空想&妄想
検証・ガユマの効能
ラブポーション、ガユマは本当に効果があるのか。確かめねばとジャーナリストのはしくれとしての使命感に燃え、担当記者(日本人男性)が使ってみた。
誰の名前を書けばいいだろうか。実生活で非モテ数十年におよぶ私にとって、まずガユマの願いを書く女性を誰にするかが問題である。悩んでいたところへ、先日行った某KTVのCCA嬢から営業チャットが入った。そこで彼女の名前を書くことにしたのだが、本名を知らない。いきなり本名を教えてほしいと言ったら怪しまれるだろう。仕方なく源氏名と願いを書いた。「お店でモテますように」。その紙を枕の下に置き、眠った。
翌朝、その紙を丸めて筒状にしてボトルに入れる。ガユマをいつも持ち歩くと良いと聞いたので、バッグに入れて出勤した。すると、オフィスで席に着くやいなや、女性スタッフが私のところへやってきた。ひょっとしてすでに効果が? と思ったが、前日私が出した経費精算が違っていると叱られた。ガユマの紙に彼女の名前は書いていないので、当然である。
午後遅く、件のCCA嬢からチャットが入る。「お店に来て♡待ってるから」。これはガユマ効果であろう。
夜、店へ向かう。CCA嬢が席に来て、あいさつの握手。ガユマをスプレーしておいた私の手に彼女が握手をしてくれた。これは効果期待大である。彼女のリクエストに応えて、レディースドリンクを頼む。うれしそうだ。2杯目、さらにうれしそうだ。だが、ここまではいつもと同じである。そして、そろそろ1セットが終わる頃、彼女が私を見つめて言った。
「お願いがあるの」
私「何?」(おお! ガユマ効果がついに!?)
「今度、同伴をお願いしたいんだけど」
私「……..喜んで」(うーん、同棲じゃないのか……)
この日一番の笑顔で、やや濃厚な接客をしてくれた後、ほかの客からリクエストが入って彼女はさっさとフェイドアウト。私はしぶしぶビルアウト。
やはりガユマは源氏名ではなく本名を書かないと、すぐれた効果は期待できないようである。次回は「本名を教えてくれますように」と書こうと思う。