7月20日から開催中のFIFA女子W杯。今回フィリピン代表が記念すべき初出場だったことと、日本代表があまりにも安心感のあるプレーをしていたこともあり、予選リーグ中は主にフィリピンを追っていた。しかしフィリピン代表は予選リーグで惜しくも敗退。そうなればフィリピン代表の分も背負って(?)日本代表を全力で応援しようと、ベスト16とベスト8の試合をマカティのブルゴスにあるスポーツバーで観戦した。

 

 

 グループリーグを首位で通過し、8月5日に行われたベスト16の対ノルウェー戦。フィリピン時間の午後4時キックオフと、バーが込み合うには少々早い時間ではあったが、土曜日だったこともあってかそれなりに人が集まっていた。日本代表のユニフォームを着ているグループ観戦者も見られた。

 

 

 FIFAランキングでは11位の日本に対してノルウェーは12位。接戦が予想されたが、ご存じの通り結果は3対1で日本の勝ち。最初のノルウェーのオウンゴールから1点返されたものの、相手のパスミスからの2点目と、7番の宮澤ひなた選手の華麗な抜け出しからのシュートで決まった3点目で勝利が確定した。バーはチャンスやピンチのたびに歓声が上がったり、拍手で鼓舞したりと大いに盛り上がった。

 

 

真剣に試合を観戦するバーの客。ブルゴスのハンドルバーにて。

 

 

 ベスト8進出を決めたことで続いてぶつかることになったのがスウェーデン代表。ノルウェー戦での日本代表の試合ぶりを見ていた人は皆思ったであろう、「これはいけるかもしれない」と。筆者も同様期待に胸を膨らませて、前回と同じスポーツバーに再び観戦に訪れた。

 

 

 スウェーデン戦は11日、金曜日の午後3時半キックオフ。華金(はなきん)とはいえども、まだ平日の昼間の時間。自分たちしか応援している人がいなかったらどうしようかと同僚と不安を口にしていたが、思った以上に観戦者が多くて驚いた。前回のようにユニフォームを着た熱心な日本人観戦者はいなかったものの、興味深いことにアメリカやイギリス、オーストラリアやドイツ出身の人たちが日本を応援するためにバーに来ていた。

 

 

 話を聞いてみれば、インターナショナルスクールで日本人の生徒を持つ先生や、日本に長らく住んでいた経験がある方々。みんなが何かしら日本と縁がある人たちだった。残念ながら試合そのものはスウェーデン選手のフィジカルの強さとリーチに及ばず、1対2でベスト8での敗退となったが、個人的には日本人ではない人たちが日本ではない第3カ国で日本を応援してくれている事実がとてもうれしかった。

 

 

 海外で日本代表を応援したことで、改めて日本へのリスペクトと日本人であることを誇りに思うきっかけとなったように思う。間もなくバスケットボール、そしてラグビーもW杯が開催される。サッカーと比べれば、フィリピンではこれら2つのスポーツの方が盛り上がりをみせるかもしれない。バスケのW杯はフィリピン、日本、インドネシアの共催だ。フィリピン在住者としてフィリピン代表、そしてもちろん母国の日本代表も引き続き応援し続けたい。(METR)