バギオのオープンエアカフェで楽しむローカルコーヒー

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2021年3月3日

 

 あれよあれよいう間に、「コミュニティ防疫」という名のロックダウンから1年が過ぎようとしています。こちらバギオの感染状況は一進一退。感染者の数はゼロにはならないが爆発的に増えることもなく、1年たってしまったという感じです。 

 

 

 一大観光地であるバギオ市の経済にとって一番の課題は、「観光客を入れるかどうか」。昨年10月あたりから条件付きで入れ始め、最大手のバス会社「Victory Liner」がマニラとの間のバスの運行も始めましたが、いまだ1日4便のみです。 このままこの状態をニューノーマルというのか? と、2021年に入ってからは、半ばあきらめに近い空気が広がってきていました。やはり…という感じで、例年2〜3月に行われるバギオ最大の祭り「パナグベンガ」も、延期(一応今のところ、中止とは言っていない)となりました。

 

 

 ドゥテルテ大統領が、GCQを3月末まで延期と発表し、その対象地域には「バギオ」も入っていました。ところが、3月2日、青天の霹靂(へきれき)! バギオに入るにあたってCOVID-19の検査結果の提示という最大の「障壁」が必要なくなりました!  感染状況によって、また規制は変わるかもしれませんが、1年我慢したかいあって、ようやく公式なバギオの「オープン」です。そうはいっても感染が気になるのは当然。そこで、バギオで密かなブームになっているのがオープンエアのカフェです。

 

 

 感染の恐怖から解放され、バギオらしい松林の庭で涼やかな風を感じながら、ピクニック気分でリラックスできる空間が人気です。今回はおいしい山岳地方産のローカルコーヒーを楽しめるショップに絞ってご紹介します。

 

 

 

Hot Cat Specialty Coffee

 

 

 SMや街の中心のセッションロードからも歩いて行ける距離にあります。全部オンライン授業になってひと気のないブレント・インターナショナル・スクールの向かい。ローカル・ブックストアのMt. Cloudと同じ一軒家の中にあります。広い庭には馬が “駐馬” されていることも。犬を連れたゲストも多い。本格的なエスプレッソマシンで、主にフィリピン産のコーヒーを提供しています。

 

 敷地内にはやはり感染拡大で人気沸騰の自転車ショップBehind Bars、同じ建物には子供向けの無料デジタル工房Vivi Stop Baguio もできて、ちょっとした複合施設として人気のエリアとなっています。

 

緑豊かな環境でコーヒーを飲みながらくつろげるHot Cat Specialty Coffee

コーヒーショップの看板は小さいのでお見逃しなく。

 

 

敷地内にあるバイクショップ

 

Hatch Coffee

 

 

 伝統校イースタースクールの近くにある、オーナーさんの自宅を改装した素敵なガーデンカフェ。パラワン島拠点の名バリスタ&ロースターのいる店L.I.C.Kから取り寄せたミンダナオ産コーヒーなどを、おしゃれに提供しています。毎朝9時からはガーデンでヨガタイムも。子供連れ大歓迎。

 庭の片隅のテーブルでラップトップを広げ、ワーケーション・スタイルで仕事をする人もいます。

広々した芝生はヨガや子供たちの遊び場に開放されている。

コーヒーが入っていないコールドドリンク「Horchata」は優しい味。

 

Nest Coffee Roasters

 

 

 実は私たちコーディリエラ・グリーン・ネットワークが経営していたカフェ「Yagam」は、バギオいち人気の地元産コーヒーのショップでした。感染拡大で休業後は完全にオンライン販売に移行しましたが、バギオのコーヒー好きからはありがたくも「どこで買えるか?」「ショップの再開を望む」という声が、続々と届きました。しかし、すでに以前のような大きな店を構える財力・体力ともこのコロナ感染によって使い果たしており、アンテナショップとしてコワーキングスペースの裏庭の一角に小さなコーヒースタンドを構えることにしました。山岳地方各地で生産された焙煎したてのコーヒーを、丁寧にハンドドリップで淹れています。

 

 

Nest Coffee Roastersでは、ベンゲット産のアラビカコーヒーを豊富に取りそろえている。

 

 

Loop by Canto

 

 

 看板メニューのLomo Rib(豚肉の煮込み料理)が大人気で、行列ができるレストランCantoが、ひっそりと2号店を庭付きの素敵な邸宅にオープン。ソーシャル・ディスタンスもゆったりとれる贅沢なスペースは、富裕層の元別荘ならではです。ビリヤード台や木製の調度も重厚で素敵。コーヒーはラ・トリニダード産のシングル・オリジン・コーヒーをフレンチプレスで提供しています。

週末やグループでの会食には予約を。

 

Café Sabel by Bencab Museum

 

 

 バギオのガーデンカフェの極め付けは、ベンカブ美術館の中にあるCafé Sabel。ベンカブ美術館は在バギオのフィリピンを代表するアーティスト、ベン・カブレラが、財団を設立して運営する美術館。コーディリエラ地方出身のアーティストの作品や先住民族伝統の木彫りや儀礼品のコレクションなどが展示されています。

 

 この美術館は先住民の伝統家屋を移築した庭園、オーガニック農園、そして対面にある山と森(美術館が所有)を併設しているのが特長。そして、それらを眺めることができるのがCafé Sabelです。オーガニック農園の採れたて野菜やハーブを使ったオリジナルのサラダやサンドイッチ、ティーなどは、さすがアーティスト監修の味と盛り付け。そしてなんとコーヒーノキも美術館の裏庭で栽培していて、自家焙煎して出しているというこだわりぶりです。

 

Bencab Brewは正真正銘の自家製コーヒー

ライスミールにも野菜たっぷり。

Farm Fresh Saladは、美術館敷地内の有機農園で採れたての野菜が山盛り。

 

 マニラの気温が上がる3-4月は、例年ならばバギオは避暑客でごった返す時。移動制限がまだあって動きにくいからこそ、混雑のないバギオを満喫できるかもしれません。山の空気を精いっぱい吸って、おいしいローカルコーヒーを楽しみに、ぜひバギオへ!

 

バギオに入るために必要な手続きなどについては、事前にバギオツーリズムオフィスのフェイスブックページでご確認ください。

 

 

反町 眞理子

環境 NGOコーディリエラ・グリーン・ネットワーク(Cordillera Green Network / CGN)代表。Kapi Tako Social Enterprise CEO。山岳地方の先住民が育てた森林農法によるコーヒーのフェアトレードを行う社会的企業を運営。

Yagam Coffee オンラインショップ https://www.yagamcoffeeshop.com/

コーディリエラ・グリーン・ネットワーク  https://cordigreen.jimdofree.com/