Interview with Cat Welfare Experts
道端で遭遇する野良ネコやのびのびと生活する地域ネコなど、フィリピンで出会うネコたちはどのような事情を抱えているのでしょうか。またフィリピンでネコを飼う際の注意点は? 動物保護のボランティア団体CARAのグラディスさんに、フィリピンの動物保護の現状、フィリピンでネコを飼うときの注意点などについて聞きました。
What are the situations of street cats and community cats in the Philippines like? What are the important things to take note when we keep a cat in the Philippines? Navi Manila asks Gladys from CARA Welfare Philippines .
目指すは動物にやさしいコミュニティー
ネコと人間が共存を
CARAの活動の一つとして、去勢手術を低料金で提供し、野良ネコが増えるのを防ぐことが挙げられます。「CNVR(Catch-Neuter-Vaccinate-Return)プログラム」をもとに活動しており、野放しになっているネコたちを人道的な方法で一時的に保護し、去勢、ワクチン接種を終えた後で、元いた場所に戻してあげることが私たちの役割です。街に「キャット・コミュニティー」をつくり、人間とネコが共存することが理想ですね。
現在フィリピンには動物を保護するための法律はありますが、最後に改正されたのは1997年。それ以降、国としての動物保護に関する活動政策はなかなか進んでいません。どうしても優先順位が低くなってしまうのが現状です。そのためCARAは、市町村やバランガイ(最小行政区)規模でのプログラムに注力しています。また、メディアやイベントを通じて、動物福祉について多くの人に知ってもらうのも活動の一つです。
責任を伴う保護・救助
CARAはあくまで低料金で去勢を提供する施設であり、動物保護シェルターではありません。そのため、捨てネコ・イヌ、野良ネコ・イヌを無条件に引き取ることはせず、依頼者が保護や救出活動の費用を支払い、その後の引き取り先などまで面倒をみることができる場合のみ、保護・救出活動のお手伝いをします。
もし道端で助けを必要とするネコを見かけ、救助する場合は、その方に責任を持ってもらうことになります。必ずしもそのネコを飼わなければならないということではありませんが、考えるべきことは、獣医へ連れて行き、去勢やワクチン接種を終え、外でも安全な生活を送れるようになるまで面倒をみることができるか。また、自分でなくても、一時的に面倒をみてくれる人を見つけられるかどうかを考える必要があります。今はフェイスブックなどのSNSのおかげで、保護先を見つけるのも以前より効率的になりました。自分が里親になれない場合は、ぜひSNSを有効活用してください。
ネコを守るための事前対処
フィリピンでペット、特にネコを飼うときは、外に出られないような環境づくりが大切です。野良ネコが多いフィリピンでは、外に出ると病気やウイルス感染、望まない妊娠をする確率が非常に高いです。万が一外に出てしまった場合のために、事前に去勢やワクチン接種を済ませましょう。外で自分の飼いネコが保護された際、飼い主であることを証明するマイクロチップを埋め込むのも一つの方法です。なお、ワクチンは効果が切れる前に再度接種することも必要です。
去勢やワクチンに反対する人がいることも理解していますし、強制するつもりはありません。しかし、もし外に出てしまったときに、自分の愛猫を守るため、そしてほかの地域ネコを守るためにも去勢やワクチン接種は必要だとCARAは考えます。ネコを含む全ての動物にとって思いやりのある国をつくることが、私たちが目指す最終目標です。
Building a Community for Cats
The main mission of CARA Welfare Philippines is to control the stray cat population through low cost spay/neuter. Based on “CNVR (Catch-Neuter-Vaccinate-Return) Program”, we aim to create a cat community in which humans and cats can co-exist. Though the Philippines has Republic Act 8485 for animal welfare, the law has not been amended or strengthened since 1997.
Therefore, CARA focuses more on our own education programs for barangays and municipalities. We try to raise public awareness of animal welfare and the rights of animals by appearing in events and media.
Rescue with Responsibility
CARA is a low cost spay/neuter facility, not a shelter. We can only help with rescues when someone is willing to adopt, foster or sponsor.
You have to be responsible for your rescues. You need to consider if you can take care of them until their health improves. If you are unable to keep them, you should find an adopter/foster parent by posting in social media or by word of mouth. Especially social media, such as Facebook, is very useful nowadays to find someone who can take care of them instead of you.
What You Should Do to Protect Your Cats
When you adopt a cat, it is essential to make sure that your cat stays indoors in your home. There are many stray cats in the Philippines, and your cat can get infected with a virus or become pregnant outside. It is strongly recommended to have your cat vaccinated against rabies and viruses and neutered/sterilized. Having a microchip placed is also a help for identification.
CARA highly recommends owners to neuter their pet cats and for animal welfare advocates to neuter cat communities. Our goal is to create a humane attitude and program towards cats in our country.