【セブ通信】ネグロス島温泉紀行

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2022年7月5日

 

蝶谷正明(セブ日本人会)

 

 

 この記事を書いている5月末現在、療養のため4週間、ネグロス島バコロドに滞在しています。セブ在住15年といってもマニラ以外の都市は訪れたことがなく、今回は体調が悪いながらもワクワクして30分のフライトでバコロドに来ました。

 


 滞在3日目、友人に誘われて日帰りでマンブカル温泉リゾートを訪ねました。雨が降ったり止んだりと天気が悪く、最初はあまり乗り気ではなかったのですが、雲間に見え隠れする雄大なカンラオン火山の裾野、どこまでも続くネグロス名物サトウキビ畑の中を約1時間ドライブして目的地に到着しました。

 

 

ジャングルの中、日本の露天風呂を楽しめる「美川温泉」。

 


 バコロド方面を振り返れば海を望む山の中腹、うっそうとしたジャングルに囲まれています。戦前、日本人が開発したとのことで、漢字で美川温泉と書かれた看板と日本から持ってきた石燈籠が置かれた露天風呂と温泉プールがあります。もちろん前者を選びました。石を積んだ滝口から温泉が流れ込み、弱いながらも硫黄臭を帯びた湯気が立ち上っています。やや白濁し、温度は日本人にはちょうどいい41〜42度。

 

 

 隣には岩を食(は)みながら流れる谷川、小雨模様の中、霧が巻いたり、鳥のさえずりが聴こえたり、日本の山中の露天風呂そのもの。更にうれしいのは清潔に管理されていること。友人と2人、貸切状態で1時間ほど湯槽に浸かったり出たりを繰り返し、心身ともに癒されました。湯槽にはあまり執着のない私ですが、3年ぶりに湯に身体を浸しながら日本人としてのアイデンティティを思い出しました。

 


 リゾートにはこぎれいなロッジなども整備されており、トレッキングもできるとのこと。次回は宿泊しようと友人と話して盛り上がりました。公営のため身分証明やワクチン接種証明が必要など入場手続きがやや面倒で、水着着用ではありますが、料金100ペソで露天風呂を満喫できるのはありがたい限りです。

 

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