【セブ通信】ツーリング天国セブ

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2023年2月8日

蝶谷 正明(セブ日本人会)

 

 

 今から10年ほど前、セブのマクタン市内A.S.フォーチュナ通りに米国のオートバイ、ハーレーダビッドソンのショールームがオープンしました。高級車並みの価格の大型バイクが爆音を轟かせて走る道路がセブにあるのか、車よりバイクを乗りたい富裕層がいるのだろうか?などと、当初は疑問に思ったものですが、2023年になっても大いに繁盛しているようです。

 

 セブの富裕層は両手に余るくらいの高級車、スーパーカーなども所有していますが、他人との差別化が高級大型バイクに乗ることなのでしょうか。特に欧米で暮らし、大型バイクに乗った経験がある人にとっては、醍醐味が忘れられないのかもしれません。

 

バイク好きの憧れハーレーダビッドソンのショールーム

 

 

 ところで、セブのどこでハーレーダビッドソンを乗るのだろうと思っていたら、ツーリングにピッタリの道があることに最近気付きました。山がちの地形のセブ島ですが、海に沿った外周道路と山越えの横断道が整備されています。市街地は渋滞と排気ガスが気になりますが、郊外に行けば交通量も少なく快適。中でもセブ市から常石造船所のある島の反対側バランバランに通じるルートは、大型バイクのツーリングにはもってこいです。

 

 市街地からトップスの展望台近くまで一気に登るとマクタン島からボホール島の山並みを望め、ヨーロッパの山地を思わせる低木と草地のアップダウンが続きます。小洒落たカフェや小さなホテルが点在し、さらに進むと、天気が良ければ狭い海峡を隔てた対岸のネグロス島の山々が目前に迫ってきます。標高600〜800mの地点でひんやりと清涼な空気に包まれていると、ここがセブであることを忘れてしまいそうなほど。しかし、天気が崩れると一面に霧が立ち込めて10m先も見えなくなるので、注意が必要な場所でもあります。

 

 日頃のストレスを忘れるかのようにツーリングを楽しむグループによく出会います。自然との一体感を感じるには、バイクこそ一番適した乗り物かもしれませんね。

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