【ローカルフード再発見】パンシット・ハブハブ Pansit Hab Hab

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2024年2月21日

 

 

スペシャルな麺に直接食らいつく!

 

 

 「フィリピン式焼きそば」と紹介されるパンシット。ひと口にパンシットといっても、パンシット・カントン、パンシット・ビーフン、パンシット・マラボン、パンシット・パラボク……などなどいろいろな種類がある。そんな中で、筆者の個人的イチオシで、もっと多くの人に知ってほしいと思うのが、今回紹介するパンシット・ハブハブである。ミキ・ルクバンという乾麺を使っていて、しっとりとしつつ、ややコシがあり、独特の食感が楽しめるのがいい。味付が醤油ベースというのも日本人好みだ。

 

Buddy’sのパンシット・ルクバン(285ペソ/2~3人前)

 

 発祥の地がケソン州ルクバン(Lucban)なので、パンシット・ルクバンという呼び方もあるが、ぜひパンシット・ハブハブと呼びたい。だってこっちの方が断然キュート。バナナの葉に1人前のパンシットを載せて、直接口で食べる様子をフィリピンでハブハブと呼ぶから、パンシット・ハブハブというわけだ。熱くてハフハフといって食べるのかと思えば、そうではなくハブハブである。

 

 

 これまでマニラで食べた経験から野菜や肉が入っているのが普通だと思っていたら、本場ルクバンでは、麺のほかに使うのは醤油、コショウ、酢だけで、野菜や肉は入れないのが元祖であり伝統的なパンシット・ハブハブなんだそうだ。やはりあくまで麺を楽しむ料理なのであろう。

 

 

 パンシット・ルクバンを愛する者として、筆者もケソン州ルクバンに行かねばと思っている。この料理は本当に麺だけで成立しているのか。そして、ハブハブを食べるときは、日本でそばやラーメンを食べるときのようにすする音をさせてもいいのかを確認しようと思う。(T)

 

(初出まにら新聞2023年12月7日号)

 

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