めずらしいコインに出会う

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2020年12月18日

 

 数日前、経理担当者が見慣れない硬貨を持っていたので尋ねると、新しい20ペソ硬貨だった。初めて見たので100ペソ紙幣と硬貨5枚を両替して観察してみた。

 

 

 現行の10ぺソよりも大きく、中心がニッケルの銀色で、その周りが銅で囲まれた2色。見分けにくい10ペソと5ペソ硬貨に比べて、一目瞭然で20ペソ硬貨とわかる。肖像は20ペソ紙幣と同じくマニュエル・L・ケソン第2代大統領。裏にマラカニアン宮殿とフィリピン中央銀行のマーク、そして植物ニラッドの絵が入っている。20ペソ紙幣にはシベットコーヒーで知られる動物パームシベットが描いてあるので、できれば硬貨にも登場してほしかった。しかし、現行の硬貨は1ペソ、5ペソ、10ペソも植物シリーズなので、20ペソだけ動物にするわけにはいかないのだろう。

 

 20ペソ硬貨は今年の1月から流通しているらしいが、今まで全く見かけなかったというのはどういうことなのだろうか。フィリピンでは20ペソ紙幣が普通に流通してが、20ペソ硬貨が日本の幻の2千円札のようにはならないと願いたい。20年ほど前に米国の郵便局の自動販売機で切手を買った時、おつりが1ドル硬貨で何枚も出てきて、初めて1ドル硬貨の存在を知った。米国で1ドル紙幣が流通する中、1ドル硬貨は不遇な硬貨だと思った。20ペソ硬貨がそのようにならないことを祈りたい。

 

 

 さて20ペソ硬貨を入手したその日、帰宅途中にスーパーマーケットで買い物をした。そして何気なく、レジで20ペソ硬貨を3枚支払った。しばらく手元に置いておこうと思っていたのだが・・・。返してもらうことも考えたが、レジの係員が20ペソ硬貨を受け取って驚き、うれしそうにしているのを見て、取り返すのは断念した。1日中お金を見ているレジ係の人にとっても、20ペソ硬貨はめずらしいのだろうか。しかし、そのうち20ペソコインが大量に流通して、めずらしくもなくなる日がくることも考えられる。

 

 

 今回20ペソ硬貨を観察して、私が最も驚いたことは、20 PESOではなく、20 PISOと書いてあったことだ。ほかの硬貨、紙幣にもPISOと書いてある。Pesoはタガログ語でPisoなのだと、在フィリピン4年目にして初めて知った。ペソ本家のスペインはユーロになってしまっているが、メキシコはPESOと表記する。フィリピンにいる者としてはこれからペソではなく、ピソと呼んだ方がいいのだろうか。(W)