1月22日(日)、マニラ市サン・アンドレスにてフェスティバルが行われた。サン・アンドレスには筆者の知り合いが住むバランガイがあり、一度遊びに行ったことがある場所。今回のフェスティバルも「もしお時間あったらいかがですか?」と誘ってもらい、遠慮なく顔を出すことにした。

 フェスティバルとはいうものの、サン・アンドレスを教区とするホーリー・ファミリー・パリッシュ教会に通う人々が中心となって行う地域のフェスティバルだそうで、どうやら教会主催というわけでもなく、形式ばったものではないらしい。そのため、大人は酒盛り、子どもは賞金を賭けたゲームに全力を注いでいた。

 その日は朝から夕方にかけて、中国正月で盛り上がるマニラ市の中華街ビノンドへ行ってから一度マカティに戻り、その後さらにタクシーを見つけるのに手間取った筆者は、結局夜8時過ぎからの参加となった。到着時、知り合いとその友人・隣人たちがにこやかに迎えてくれたが、その時すでに大人たちは酒が入って出来上がっている様子。よし、飲もう飲もうと酒を進めてくる大人たちと、一緒に遊んでくれと言わんばかりにちょっかいを出してくる子どもたちの注目の的となり、まるでスターになった気分である。

プロ顔負けのパワフルな歌声を披露したお姉さん。

 勧められるがままに酒を飲み、時々立ち上がっては子どもたちと追いかけっこをしていると、時刻は午後11時。バランガイホール付近に設置されていたステージでは、ミスコンテストが行われている最中だった。その後のど自慢大会も行われ、プロの歌手顔負けの実力派ぞろいのパフォーマンスを見たところで、筆者は疲れがピークに達しノックダウン。結局ミスコンものど自慢大会も、審査の結果を待たずに帰路についた。聞いたところによると、これらのイベントの他にも、ミスターコンテストや格闘技が行われたのだそうだ。この前日には前夜祭も行われたというから、フィリピンの人々のパワフルさには圧倒される。

ミスコンの様子。キャットウォークからのポージングがモデルさながら。

 フィリピンといえば、セブのシヌログ祭りや、ナビマニラも以前取材したアンゴノのヒガンテス・フェスティバルなど、有名なフェスティバルが多くある。しかし、このような小規模でありながら活気にあふれたローカルの祭りに参加してみるのも、フィリピンの楽しみ方の一つだと実感した。(METR)