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フィリピンでサッカーの存在感が薄いのはなぜ?

2020年10月15日

 先日、米国プロバスケットボールNBAファイナルでロサンゼルス・レイカーズが10年ぶりに優勝した。フィリピン人同僚のレイカーズファンは大喜び。街頭テレビにも多くの人が集まって観戦していた。

 

マカティスクエアでは警備員さんもNBAファイナルのLAレイカーズ対マイアミ・ヒートを観戦中。

 

 フィリピンで人気の観戦するスポーツといえば、ボクシングやバスケットボールで、なぜか東南アジアで人気のサッカーの存在が薄い。タイやマレーシア、シンガポール、ベトナムではパブでイングランド・プレミアリーグなどヨーロッパのサッカーリーグを放映しているけれど、フィリピンでは欧米人が集まるパブ以外ではあまり見られないように思う。

 

 2018年サッカー東南アジア選手権スズキカップでフィリピン代表はタイといっしょに3位になったが、私の周りで試合を気にしているフィリピン人はいなかった。これがベトナムだったらどうなるか。ベトナムの代表戦後にはファンがオートバイで街に熱狂的に繰り出して、大渋滞が起こるほどだ。

 

 ほかの東南アジアの国では、マンチェスター・ユナイテッドや、FCバルセロナなど人気サッカーチームのユニフォームを着ている人を街で見ない日はない。しかし、フィリピンでは見ることはごくまれ。NBAやフィリピンのバスケットボールリーグのチームのユニフォームを着ている人は毎日見る。漫画『スラムダンク』の「SHOHOKU」のユニフォームを着ているフィリピン人のグループを見たこともある。

 

 東南アジアでサッカーが人気の理由として、英国やフランスなどヨーロッパの国による統治の影響を挙げることができるかもしれない。その点、フィリピンは米国の影響が強いから、サッカーは人気がないのだと。フィリピンには世界に冠たるサッカー強豪国スペインとの歴史があるのだが。それに米国の影響があるといってもフィリピンでは、米国式の呼称「サッカー」ではなく、新聞でも「フットボール」だったり、代表のエンブレムにはスペイン語のFutbolが使われていたりする。

 

Askal(道にいる犬、血統書のない犬)が、フィリピンサッカー代表の場合はつづりがAzkals となる。(写真:フィリピンフットボール代表ファイスブックより)

 

 2018年のワールドカップの時、深夜にもかかわらず大勢のファンがマカティのスポーツバーに集まって盛り上がり、中にはフィリピン人のファンもいた。ASEANで優勝した場合、ワールドカップの出場権を獲得となったら、フィリピンでもサッカーはもっと盛り上がるだろうか。個人的に気になるのはフィリピン代表の愛称アスカルズである。タガログ語で道にいる野良犬という意味らしい。どうして、そんな雑というか、親しみに欠ける名前になっているのだろう。

 

 もし、フィリピンに爆発的なサッカー人気がやってきて、フィリピン代表と日本代表の試合の結果次第で在留邦人がフィリピン人のフーリガンに襲われる、なんてことが起こるかもしれないなら、このままの方がいいのかもと、思ったりもするのだが・・・。

 

(初出まにら新聞2016年12月4日付再編集)