フライドチキンに ご飯は「アリ」か?

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2020年3月10日

 

 フィリピンにいたら避けて通れないのが、フライドチキンとご飯の組み合わせである。ファストフード店でチキンを注文すると、ほぼデフォルトでご飯もセットになって出てくる。

 

 このフライドチキンにご飯という組み合わせは「アリ」か「ナシ」かというのは、日本人の中では意見が分かれるところであろう。フィリピン人の同僚に聞くと、1960年代後半、KFCによってフライドチキン、ご飯、グレイビーソースというセットがフィリピンにもたらされたという。すでに50年、半世紀に渡って親しまれているのである。

キューバの定番ご飯とバナナ

 

 ところ変われば食文化も変わる。日本の中華料理店でよくある餃子定食やラーメンとチャーハンのセットは、中国人にしてみたら主食と主食の組み合わせで変だという。キューバではご飯にバナナを添えるのが定番らしい。それに比べたら、フライドチキンにご飯というのはちゃんと肉とご飯なのだから「アリ」といえるのかもしれない。日本にも鳥から揚げ定食というのがある。でも、やはりどこか違うような。

 

 これも異文化理解の一歩なのだと思いつつ、フライドチキンとご飯を食べる。そしていつかどこかの国でフライドチキンを食べた時、何か物足りない……ご飯がない、と寂しく思う日が来るかもしれない。(K)

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