フィリピン人は迷信が好き?

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2020年11月5日

 

 フィリピン人は迷信を信じる。日常の生活の中で、迷信に基づいて行動することもある。以下は、私が経験したフィリピン人あるあるの一部である。 

 

--ある日、フィリピン人の友人の靴の中に小銭が入っているのを見つけた。わざと入れているのだという。そのときは理由を聞いても教えてくれなかった。後日、別のフィリピン人に聞いてみると、おそらく面接を受ける予定でもあったのではないかという。何か緊張する状況に身を置かなくてはならない時、靴の中にコインを入れておくと緊張を吸い取ってくれて、落ち着いて臨むことができるそうである。本当か? お金を踏むことには抵抗はないのだろうか。

 

 

--会話の途中で、いきなりフィリピン人が握りこぶしでトン! トン! と机をたたく仕草をする時がある。事件や事故について話しているときなど、不吉なことが自分に降りかからないように、すばやく机をたたく。目の前でこの仕草をされると、一応私もやっておこうと思う。

すばやく2回たたいて音を出す。

 

--夜にほうきを使って掃除をすると、幸運が逃げてしまうと言われるらしい。

 

 

--フィリピン人がシャワーを使った後は、コンドミニアムのトイレの床が一面ずぶぬれ。シャワーを浴びる時にフィリピン人はシャワーカーテンを使いたがらないので、こうなる。シャワーカーテンを使うと息苦しくなるという。密閉されてはいないので窒息することはないのだけれど・・・・・・。これも迷信だろうか? それとも映画『サイコ』の見すぎだろうか?

 

映画『サイコ』のシャワールームシーンが、フィリピンでシャワーカーテンを使わないという習慣に影響を与えていたとしたら、それこそ怖い。

 

--靴を買ってもらった時は、代金の一部を買ってくれた人に渡す。そうしないと、その人との関係は終わってしまうらしい。もし関係を終わらせたいなら、受け取りを拒否すればいいということか?

 

 

--色に対する迷信もあるようだ。以前シンガポールで引っ越しをすることになり不要になったIKEAの折り畳み式収納を、フィリピン人の友人が喜んで引き取るといってくれた。そして引き渡しの当日、電話が来て収納箱の色は何かと質問された。私が黒だと答えると、落胆した様子で引き取れないと言う。家に黒色の家具は置きたくないとのことだった。

 

 

--フィリピン人がすすんで黒い服を着る時もある。熱を出したり、はしかにかかった時は、全身に黒い服を着るのだという。黒い服を着て身体を温めることが必要なのだそうだ。確かに黒は保温効果がありそうでもっともらしいが、これも迷信ではないか。医学的には、いかがなのだろうか。 (W)

 

(初出まにら新聞2017年4月15日号を再編集)

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