笑顔なければ罰金?ある町のスマイル事情

 

 

[7月20日・デイリートリビューン] ケソン州ムラナイ町のアリストトル・アギレ町長が、「スマイル政策」を導入した。これは町役場職員の不愛想な態度に対し、地元のココナツ農家や漁師による苦情を受けたもので、役場を訪れた相手に対し笑顔を見せなかった職員は、6カ月分の給与に相当する罰金または停職処分が科される。

 

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(イメージ写真)

 

 コロナ禍で、職員はマスクをつけた対応となるため、笑顔の判断は難しいのではと考えられたが、アギレ氏は、「職員が不愛想であるかどうかはマスク越しでも感じ取ることができる」と回答。アギレ氏本人も見本となるべく、このスマイル政策に従わなかった職員に罰を与えるときでさえ、笑顔を絶やさないという。処分される職員も笑顔で罰を受ける様子はまさにシュールであろう。

 

 かの有名なマクドナルドの「スマイル0円」の広告を思い出させるようで、やっぱり全然違うような、なんだか微妙な気持ちになる。あくまで「ビジネスフレンドリーな町」を目指しているようだが、「作り笑顔があふれる町」はいかがなものか?

 

 

 

刑務所のデジタル化、加速

 

 

[7月21日・フィリピンスター電子版] 以前から話題になっていたフィリピンの刑務所問題に、ようやく改善の兆しが見えてきたようだ。レムラ司法長官は、20日に更生保護委員会と保護観察管理局を訪問した際、未だに書類がやりとりされている場面を目撃。処理に時間がかかり、被疑者が必要期間以上放置されてしまうことを懸念し、デジタル化の加速を指示した。これにより、過密状態が改善されることが期待できるという。

 

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3万人以上が留置されているというNew Bilibid Prison (Philippine News Agencyより)

 

 現在、過密度は300%以上の矯正局と刑務管理局。2017年時点では、混雑率が612%だったので、これでもすでに改善された方というのだから驚きである。果たしてデジタル化によって、300%以上の過密度が解消するのだろうか。そもそも犯罪率を減らせれば、刑務所が過密化しなくて済むはずだが…。

 

 

 

Café Kitsunéがマニラにオープン

 

 

[7月22日・フィリピンスター電子版] 東京で大人気のカフェ・キツネ(Café Kitsuné)のフィリピン1号店が首都圏マンダルーヨン市のショッピングモール、ザ・ポディアムにオープン。ブラジリアン産とグアテマラ産コーヒー豆を使い、低温でじっくり抽出するコールドブリューをはじめとするコーヒーメニューのほか、フィリピンらしくココナツやバナナキャラメルラテ、マンゴーラテなどのローカルフレーバーをそろえる。

 

 東京、パリ、ソウル、ニューヨーク、北京、バンクーバーなどに展開するCafé Kitsunéは、モダンな雰囲気と現地の要素を織り交ぜたインテリアの店舗で知られる。世界の各店でもカフェのほか、服や文房具などが販売されているのと同様、マニラ店でもメゾン・キツネブランドの商品を買うことができる。

 

 筆者は7月下旬の日曜日、新しくオープンしたカフェ・キツネ・マニラに行ってみた。しかしさすがは大人気カフェ、長蛇の列ができていたので入店は断念。できるだけ並ばずに入店したい方は、週末ではなく平日に行ってみることをお勧めする。カフェホッピングが趣味という方、筆者のように「意識高い系」に憧れがある方、ぜひ少しリッチな時間を、ここCafé Kitsunéで過ごされてみてはいかが。筆者は門前払いをリベンジすべく、近いうちに再訪して改めてレポートしたいと思う。

 

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(高級感あふれる外観のCafé Kitsuné。店頭には、まだかまだかと自分の番を待つ人たちの姿が。)