マニラ現地紙ナナメ読み 27

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2021年1月30日

豚30頭、海岸に漂着

 

[1月28日・ピープルズジャーナル]東ミンドロ州ナウハン町の海岸で1月25日朝、30頭の豚の死骸が打ち上げれられているのが見つかった。農務省は漂着した原因と、死骸のサンプルからアフリカ豚熱の感染の有無を調べている。 

 

 

 台風やアフリカ豚熱により豚肉の価格が高騰する中、これら30頭もの豚が一度に海で見つかるとは。業者による意図的な価格操作もささやかれているが、これらの豚は供給量を減らすための犠牲者なのだろうか? それとも密輸されていた途中に逃げたか、証拠隠滅のために海中に放り込まれたのだろうか。これらの豚の死骸は発見後、ただちに消毒された後、土中に埋めて処理された。かわいそうであり、もったいない。海を漂った豚に塩水がしみ込んで、いい塩梅の豚の塩漬けになるということはないらしい。 

 

 それにしてもイルカやクジラが海岸に打ち上げられたというニュースは時々聞くが、豚は初めてである。

海豚と書いてイルカと読みますが、今回は本物の豚が海に打ち上げられました(イメージ写真)

 

 

関税局、わけありなスマホとPCを寄付

 

[1月30日・マニラタイムズ電子版] 1月29日、関税局は教育省にスマートフォンを寄付した。これらオッポ(Oppo)A9とA31スマートフォン4,840台、ラップトップPCのファーウェイ・メイトブック195台の合計5,038台は、すべて関税局が密輸を摘発、押収したもの。コロナ禍でオンライン授業が行われる中、必要となる端末を持っていない児童・生徒の支援の一環となることが期待される。

教育省に寄付されたラップトップPCやスマートフォン(写真:関税局提供)

 

 押収したスマホの社会的意義ある使い方というべきか、密輸に使われた訳ありなものを教育に流用するのはいかがなものかというべきか。関税局はこれまでも押収した高級車を見せしめのために派手に破壊したかと思えば、SUVなどを政府機関に寄付もしている。スマホも車もずっと倉庫に証拠として保管しているよりは、このように使ったもらった方がいいと思う。

 

 ところで昔から不思議に思っていたのだが、税関で没収された食べ物はどこへ行くのだろう? 例えばオーストラリアやニュージーランドなどでは食品の持ち込みが厳しく制限され、空港の税関には持ち込む前に処分するための箱が用意されている。中には、ちゃんとまだ食べることができるものもあると思われる。そのまま焼却処分されるのか、それとも税関職員の方が裏で山分け?  

 

 今回関税局が教育省にスマホを寄付したことからもわかるように、今フィリピンでのオンライン授業では、学生はスマホを使うらしい。知り合いの大学生もスマホで試験を受けたり、レポートを書いて提出したりしている。スマホでよくレポートを書くことができるものだと感心するが、ワードも使えるから全く問題ないとのこと。就職した時のためにPCをちゃんと使えるようになった方がいいと思うのだが、卒業する頃には会社で使用するのもPCからスマホに変っているのだろうか。

 

 記者が日本で学生をやっていたウン十年前はまだ、原稿用紙に手書きまたはワープロだった。そんなことを今の学生に言ったら、昔はすいぶん効率が悪いことしてたんだねえと一蹴されそうだ。

 

 

恋人と言う名のジェラート

 

[1月28日・デイリートリビューン]バタンガス州リパ市にあるジェラート専門店「Koibito’s World of Gelato」の」店名は、日本語の「恋人」にちなむ。店主はロジャー・モンサレさんとアンジェリーナ・ランティン・モンサレさん夫妻。店のオープンに際しては、ロマンティックなエピソードがある。

 

 ロジャーさんは、パイロットになるために米国へ留学する予定だった。しかし、アンジェリーナさんがロジャーさんに米国に行かず、フィリピンにいてほしいと願い、2人はバタンガス州リパ市に居を構えることに。ロジャーさんは2番目に愛するもの=ジェラート作りに専念することにした。ロジャーさんはイタリアのボローニャでジェラート作りを学んだことがあり、理想のジェラートをベニスで見つけたという。今、バタンガスの店ではバランガスで名産のタブレアなど地元の食材を使い、イタリア仕込みのジェラート製造技術によってつくる23種類のジェラートをそろえている。

 

 ロジャーさんとアンジェリーナさんの愛の結晶ともいえるジェラートは、バタンガス州リパ市のKoibito’s World of Gelato本店のほか、マニラ首都圏マカティ市チノロセス通り沿い(ユーロテルホテル並び)のリパグリルレストランでも扱っている。

マカティ市チノロセス通りのリパグリルで買ったピスタチオフレーバー435ペソ(473ml)。砂糖不使用。素材本来のおいしさが楽しめて、余韻が残るジェラート。

 

 

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