これが本当のコンフォート・フード??

 

[デイリートリビューン・9月22日] セブ州ナガ市にあるユニークなレストランは、その名もバスルーム・ビストロ(The Bathroom Bistro)。その名の通り、客は便座のようなイスに座り、メニューは便器を模した食器に載って出てくる。

 

コンフォート・ルームでコンフォート・フードを食べる!?

 

 

 

フィリピンでは一般にお手洗いをCR(Comfort Room)と呼び、食べて懐かしさや幸せ、ホッと落ち着く感覚を起こさせる食べ物のことをコンフォート・フードと呼ぶが、この店こそまさにコンフォート・フード レストランと言えるだろうか?

 

 

確かにユニークでインスタ映え(?)はするだろうが、食事をしていて気分が悪くなったりしないのだろうか……。

 

 

強運のウカイウカイスタッフ

 

 

[デイリートリビューン・10月5日] ラグナ州サンタロサの古着店(ウカイウカイ)で働くビルマ・マラビラさんは、「金運」に恵まれている。

 

 

店に持ち込まれた中古のバッグや財布をきれいにするのは、彼女の仕事の一つ。そして、この作業中に思わぬ発見があるのだという。彼女はこれまで7,000ペソのダイヤモンドの形の指輪や、現金200米ドルなどが入っているのを見つけた。そして今年8月には金のネックレスを見つけ、質店に持ち込んだところ、21カラットのサウジゴールドで2万8,000ペソの価値があると判明した。マラビラさんは、見つけたこれらの貴金属を売って、ガン闘病中の夫の医療費を捻出している。

 

マカティ・セントラル・スクエアのウカイウカイ。もし買ったバッグの中にお金やゴールドが入っていたら、あなたはどうする?

 

 

これら他人の貴金属を見つけたら、届け出る必要はないのだろうかと思ってしまうが、どこから来たのかもわからないウカイウカイの商品ゆえ、持ち主を見つけ出すことは不可能なのであろう。

 

 

物乞いに同情すべき?

 

 

[デイリートリビューン・10月6日] かつては物乞いに25センタボを渡せば引き下がったものだが、最近生活費の高騰が続くマニラでは、もはや少額のコインでは物乞いは満足せず、最低5ぺソというのが相場なんだそうだ。

 

 

こんな話もある。先頃、マニラのケソン橋周辺で2人の男が物乞いをしていた。ある通行人の1人に拒否されたところ、物乞いの2人は刃物を突きつけて、バッグを奪った。バッグの中には現金3,000ペソとスマートフォンが入っていた。幸い現場近くに自転車に乗った警察官がいて物乞いを捕らえ、男性のバッグを取り返した。物乞いと見せかけて、実はホールドアップ強盗。怖い。

 

 

フィリピン人の知人から、物乞いに同情は不要とか、お金ではなく食べ物を与えるようにと言われたことがある。筆者がマニラに来て間もない約7年前、マカティで母親と乳幼児の物乞いがいて、あまりに哀れに思って食べ物、飲み物、毛布、サンダルなどを買って与えたことがある。

 

 

与えてから数十分後、再びその場で見たところ、私が与えたものはすでに持っておらず、食べても使ってもいないようだった。そのことを知人に言うと、「物乞いのプロなんだから、いろいろ持ってちゃ他人から同情してもらえない。どこかに隠してるか、『雇い主』か誰かに渡してるんだろう。夜になったら誰かが車で迎えに来て、家に帰る物乞いだっている」と言われた。

 

 

フィリピン人が物乞いにお金を渡すのは、ほとんどの場合、同情からではなく、うっとうしいので早く去れという意味だと聞いて複雑な気持ちになったことを思い出す。

 

 

ジープニーの屋根に……

 

 

[デイリートリビューン・10月10日] ミンダナオ地方サンボアンガのユニークなジープニーが話題になっている。運転手のペットのイヌがいつもジープニーに乗っていて、乗客や道行く人々を楽しませているのだ。

 

 

フィリピン名物ジープニー(イメージ写真)

 

 

犬の名前はキブル(Kibul)。ジープニーの中ではなく、屋根の上を走行中もうまくバランスを取りながら乗っているのだ。テレビにも取り上げられ、一躍人気者になった。どうしてジープニーに乗っているのかというと、飼い主の運転手によれば、家に1匹で残しておくと鳴きやまないのだそう。

 

 

イヌが自分の意思でジープニーの屋根にいるのか、それとも飼い主が置いているのか。動物虐待とは思われないのだろうか。このイヌのバランスがあれば、きっとサーフィンもうまくなりそうではある。

 

 

いい話。先生への贈り物

 

 

[デイリートリビューン・10月17日] 去る10月5日の「教師の日」には、生徒から先生に贈り物をする様子がSNSに数多く投稿され、話題になった。その中でルソン地方パンガシナン州の教師がフェイスブックに投稿したエピソードは、多くの人に感動を与えた。

 

 

ジェリック君(10歳)が先生に贈ったのはサルヨット(ジュート)と呼ばれる植物の葉。貧困家庭のジェリック君は家の裏庭で育てた野菜を売り、他人の服を洗濯して家計を助ける母を手伝い、また弟の昼食代のために物乞いをして暮らす。

 

 

フェイスブックを見た人々からジェリック君に現金や食べ物などの寄付が集まり、先生が彼の家に届ける様子もSNSに投稿された。

 

 

ジェリック君が先生に贈ったサルヨットの葉は食用で、栄養が豊富なことで知られる。ひょっとしたら彼は花よりももっと実用的な贈り物をしたいと思ったのかも?