ENJOY SALTWATER GAME FISHING IN THE PHILIPPINES

アンバージャック(カンパチ)を釣り上げたトパシオさん。ルソン地方バタンガスにて Mr. Sherwin Topacio caught a big amber jack in Batangas

ルソン地方サンバレス州カポネスでハチジョウアカムツを釣った大田原さん。 Ruby snapper caught by Mr. Odahara, an avid Japanese game fisherman at Capones

海に囲まれたフィリピン。釣り好きは、マニラにいても海を見るたびにポイントを探してしまう。フィリピンでの海釣りには、日本での釣りとは違う楽しみがある。根っからの釣り人はもちろん、週末に暇を持て余している人も海釣りに出かけてみよう。「一生幸せになりたかったら、釣りを覚えなさい」(中国の古いことわざ)。

日本でもおなじみの対象魚から
エキゾチックな未知の大物まで

ひと口に海釣り、ソルトウォーターゲームフィッシングといっても 、いろいろな対象魚がいて、さまざまな釣り方がある。フィリピンの海釣りの主な対象魚はトレバリー、ツナ、ラプラプ(ハタ)、スナッパー(タイ)、アカムツ、スパニッシュ・マカレル(サワラ)、アンバージャック(カンパチ)、オナガダイ、タチウオ、ターポンなど。日本でも釣り人におなじみの魚から、日本では釣れないと思われる魚もフィリピンでは釣れるチャンスがある。
フィリピンで10年以上の釣り歴がある在住邦人の大田原さんはフィリピンの海釣りの魅力について、「日本に比べて釣り人が少ないので、魚がスレていない。行った釣り場でどんな魚が釣れるか、また釣法も未知であり、釣った自分が発見者になることもある」と話す。
釣具店フックプロ代表でフィリピン・ゲームフィッシング・ファウンデーション(PGFF)のメンバーでもあるシャーウィン・トパシオさんもフィリピンの海は深く、地形が複雑で魚種が豊富なことを挙げ、「アジアでは最も大物に出会える可能性が高いと思う。まだ手付かずのポイントもたくさんあるので開拓するのが楽しい」と語る。
魚がスレていない。大物が出る。こう聞いたら、釣り人としてはいてもたってもいられない。

とてつもなく巨大な魚が釣れる可能性が、フィリピンの海にはある。
Fish On! Unknown giant fish can be caught in the Philippine seas.

The Philippines is surrounded by sea. If you are an avid game fisherman living in Manila, you find fishing spots every time you will see the bay. There is an old Chinese saying that
‘If you want to be happy for life, learn how to fish’. So if you enjoy fishing, you will be happier in the Philippines.

Big and Exotic Saltwater Game Fish Can
be Caught in the Philippines

Popular saltwater game fishes in the Philippines are tuna, Lapu-Lapu (grouper), snapper, Spanish mackerel, amber jack, tarpon, dorado, sailfish, marlin and so on. The deep seas with complex seabed structure yield abundant game fishes. Mr. Sherwin Topacio of the Hook Pro Fishing Tackle Shop says, There are still a lot of ‘unexplored’ fishing spots in the Philippines and we have more chances to catch big fishes than any other Asian countries. A Japanese angler, Mr. Odahara mentions that the game fishes are naive and more catchable in the Philippines because there are fewer people trying to catch them than in Japan. The Philippines must be a paradise for every saltwater game fisherman.

ジャイアントトレバリー(GT/ロウニンアジ)を釣り上げたトパシオさん。ルソン地方カガヤン州にて。Massive GT caught by Mr. Topacio at Cagayan

お手軽から本格派まで
船釣り
Boat Fishing
フィリピンの海釣りは、船釣りが主流。家族で気軽に楽しめる船釣りから、大物を狙っての本格派まで自分にあったスタイルを選べる。確実に魚を釣って食べたい、CATCH&EAT志向の方はぜひ船釣りに挑戦を。
 When it comes to saltwater game fishing in the Philippines, boat fishing is the most common style of fishing. It is recreation for family as well as a sport for die-hard fishing enthusiasts who target large fish depending on the fishing style.

バタネスで釣り上げたイソマグロ。トパシオさんは2016年にジギングで50キロのイソマグロを釣ったこともある。「40分間格闘してようやく釣り上げました」。
Dogtooth tuna caught by Mr. Topacio. His own record of game fish is a 50kg dogtooth tuna that he caught in 2016. He fought for 40 minutes to land the fish.

トパシオさんが開発したジグ。釣り人がアクションを加えることで水中で弱った魚のような動きをして大型魚を誘う。Metal jigs produced by Mr. Topacio. The jigs fall like a dying bait fish to attract large fish.

フィリピンと日本の釣り人との交流から広まったジギング人気

世界の釣り人の間で、今最も注目を集めている釣り方が、ジギング。メタルジグと呼ばれる金属の塊のようなルアーを使い、水深約90~300メートルにいる魚を狙う。
フィリピンの海のゲームフィッシングは元々、おそらく米国の影響もあってトローリングでカジキを狙う釣りが主流だったが、この数年メタルジグでイソマグロやカンパチなどの青物や、底物のラプラプなどを釣るジギングの人気がフィリピン人の釣り人の間で高まってきた。日本とフィリピンの釣り人の交流をきっかけに、フィリピン人の釣り人に急速に広まっていったとされる。地元の釣り人の間では日本の釣具や釣法への関心が高い。「釣り」にクールジャパンが浸透しているようだ。釣りは世界中で親しまれている趣味であり、釣り人の好奇心に国境はないと改めて思い知る。

The Art of Jigging Attracts Anglers as well as Fish

Jigging is the most popular saltwater game fishing method and technique now in the world. It’s a type of fishing using a metal lure called jig to catch amber jack, tuna, grouper(lapu lapu)and so on from the deep sea. It is said that jigging was introduced to Filipino anglers through the interaction with Japanese fishermen. Fishing is a hobby and sport enjoyed worldwide. There is no boundary among anglers who are curious about effective fishing techniques.

(写真右)スービックでオニヒラアジ釣り上げた大田原さん。高知県出身で昔からいろいろな釣りを楽しみ、「氷上でのワカサギ釣り以外はほとんどの釣りを経験しています」。
Mr Odahara caught a fine brassy trevally at Subic. He has experienced almost all types of game fishing both saltwater and freshwater in Japan.

フィリピンの海釣りに魅せられて。
Hooked on Saltwater Fishing in PH!

釣師として知られた小説家開高健は「海を愛するのは賢者であり、山を愛するのは聖者である」という言葉を残した。フィリピンの海釣りに魅せられた賢者の声を今、ここに。

ジギング2回目で27キロの大物 どの魚も釣ってよし食べて美味 (Yさん)

(左)岸壁からも大物が釣れる。恐るべしフィリピンの海。(右)赤い魚体のオニカサゴは日本では超高級魚。

日本では主にバスフィッシングをしていました。フィリピンでは2年半前からジギングを始め、2回目の釣行でバタンガス州ナスブ沖で27キロのアンバージャック(カンパチ)を釣り上げて以来、病みつきになりました。イソマグロ、カンパチ、ヒラマサといった青物のほか、陸からのショアジギングでラプラプ、スービック湾内でアジングなども楽しんでいます。
釣った魚はイソマグロなら鉄火丼、アジはフライなどにしておいしくいただきます。どの魚も釣ってよし食べてよしですが、中でも特筆すべきはオニカサゴ。最後まで抵抗する引きの強さが楽しめ、食べては刺身、しゃぶしゃぶが絶品です。
フィリピンでは船をチャーターしてもバンカーボートで手頃な料金で船釣りを楽しめるのが魅力。陸からでもクエやジャイアントトレバリーなどの大物が釣れるので、やめられないですね。

カンパチ、タチウオ、イソマグロ……船上は魚市場状態。

朝の船釣りの釣果でランチ 午後は桟橋からルアー釣り(小野寺 英樹さん)

(左)雨の中、ダラガンブキッド(Dalagang Bukid)が釣れた。
(右)昼食後は桟橋でルアー釣り。

釣れたダラガンブキッドやラプラプ。

日本では主に渓流やアユ釣りをしていましたが、フィリピンでは主に乾期の3月~5月にバタンガスのサマ-クルーズ・ダイビングリゾートで海釣りを楽しんでいます。朝8時頃からボートで湾内の沖、水深約20~60メ―トルのポイントで底物を狙う五目釣りです。釣具はガイドが用意してくれてエサは魚の切り身。20センチ程度のラプラプなどが釣れ、ジギングで50センチ級のイソマグロも狙えます。
昼はサマークルーズに戻り、釣った魚でランチ。その後サマークルーズの前の桟橋で再び釣り。サンゴが多く、浮釣りでラプラプが釣れます。ルアー釣りもでき、ミノーで中層を引くときれいな魚が追ってきます。
フィリピンの釣りの魅力はロケーションのすばらしさでしょうか。海の美しさは日本とは違うと感じますね。

懐疑的だったジグに今は首ったけ釣友との「反省会」が楽しみ
(ラプラプ釣り吉倶楽部会長 堀越 定雄さん)

ここ最近はサンバレス州サンアントニオのカポネス島沖合でジギングや、一つテンヤ釣りでハマダイやキツネフエフキなどを釣って楽しんでいます。以前はバタンガスのライヤから出船し、日中は深場で五目釣り、夕方からジギングで太刀魚や青物、夜はライトジギングでアジ釣りをしました。またカビテ州タンサから出船してキスやイイダコ、さらにマニラ湾沖、アムビル(Ambil)島、ルバング(Lubang)島近郊のポイントではクエやカンパチなどの大物釣りもしていました。
今年から電動ジギングを始めたのですが、3月にカピナス島沖で8.8キロのタラキート(ギンガメアジ/写真)を釣りました。約9年前にフィリピンでジギングを始めた時は、鉄の塊で魚が釣れるのか? と懐疑的でしたが初めてジギングで魚を釣った時からこの釣りが好きになり、今もいろいろな情報を集めながら挑戦しています。
フィリピンでは海底図などを見て釣り場を見極め、現地で情報を集め、出船してからもいろいろポイントを周るなど、日本と比べると非常に手間がかかります。それゆえ釣れた時の達成感は大きいものがあります。そして釣れた魚を食べながら倶楽部メンバーとの「反省会」も楽しみの一つです。
ラプラプ釣り吉倶楽部ではメンバーを募集しております。

電話:0949-936-9245(堀越定雄)
Eメール:sdo_horikoshi@yahoo.co.jp
掲示板
https://8908.teacup.com/manilasingle/bbs

都会の海で糸を垂れる
陸釣り
Urban Shore Fishing
「船釣りに挑戦する前にもっと気軽な海釣りをしたい」。そんなあなたにおすすめしたいのが、身近なマニラ湾での陸(おか)釣り。地元の釣り人に交じって楽しんでみよう。ただし、釣った場所によっては魚は食べない方が無難。
Looking for an easier option than boat fishing? Yes, you can fish from the shore along the Manila Bay. Enjoy urban shore fishing, but be careful about eating your catch as the water is not clean.

エサはパン。繊細なアワセが勝負
マニラ湾のミルクフィッシュ釣り

パンをこね、大豆くらいの
大きさにしてハリに付ける。

9月某日正午。フィリピン文化センター(CCP/首都圏パサイ市)近く、ハーバースクエア内のマニラ湾に面した一角は、多くの釣り人でにぎわっていた。釣っているのはフィリピンの食卓でおなじみのバグス(ミルクフィッシュ)。浮き釣り仕掛けにエサはパンの白い部分を水で練って団子にしたものを使い、10メートルほど投げて待つ。大きな唐辛子浮きと練り餌のようなエサを使うところは、日本のヘラブナ釣りのような感じ。微妙なアタリに合わせるのはちょっと難しそうだ。
都会の街並みを眺めながらバグスを釣って気ままな時を過ごす。これが新しいマニラの楽しみ方かも。

Catching Milkfish at Harbour Square

 On a sunny day in September, at noon, several fishermen were catching bangus (milkfish) in Manila Bay around the Harbour Square. They casted a float fishing rig, using bread for bait. With its sensitivity it seems like Japanese traditional Herabuna crucian carp game fishing.

肩を寄せ合うように並んで釣りをする人々。近寄る時は、後方を確認せずにキャストする人もいるので気を付けよう。

20~25センチほどのミルクフィッシュ。午前8時から約4時間でこの釣果。

ヨットクラブ周辺で釣りをしていたポールさん。「早朝は釣りができたけど、水草が流れてきてこの通り」。エビをエサにマリンキャットフィッシュ(海水性ナマズ)やトレバリーが釣れるという。

ハーバースクエアは駐車場やレストランも完備されていて、家族での釣りに便利。

Fishing Gear Shop Information

HookPro Outdoor Fishing Tackle Shop

シャーウィン・トパシオさん(写真)が2013年に創業した釣具店。海外ブランドの釣具のほか、自社開発のフックプロブランドの竿やジグもそろえている。

China Merchandising

マニラ湾の近くにある釣具店「China Mdse.」は1966年創業の老舗。ポール・T・タイさん(写真左から3人目)は2代目。日本ブランドの釣具も多く扱っている。

2nd Floor, 86 Bayani Road,Taguig City
Tel: (02) 556-7062
10am~6pm
www.hookprofishingtackle.com

Unit12 Ramon Magsaysay Commercial Bldg., M.H.Del Pilar St. cor. Dr. J. Quintos St., Malate, Manila City       Tel: (02)528-4253 / 998-4713 
9am~6:30pm 日曜日休み

HookPro Outdoor Fishing Tackle Shop

シャーウィン・トパシオさん(写真)が2013年に創業した釣具店。海外ブランドの釣具のほか、自社開発のフックプロブランドの竿やジグもそろえている。