attachment | distance
Dates: 2/13 (Sat.) – 3/6 (Sat), 2021
The Alley at Karrivin, 2316 Chino Roces Avenue Ext., Makati City
(02) 839 1772
Gallery Hours:Tues to Sat 10 AM to 7 PM
Free Admission
 
 
 
個展によせて  山形敦子
 
 
 
 今回の個展タイトルは 「attachment | distance」としました。日本語だと「愛着、距離」といったところでしょうか。コロナウイルスによるパンデミックが始まって以来、自分や人の「愛着」と、パンデミックによって現実に現れ、また気付かされた他者との物理的・心理的距離について考えさせられました。
 
 
 
 愛着とは、辞書によると 「慣れ親しんだ物事に深く心を引かれ、離れがたく感じる事」とあります。誰しも愛着をコントロールするというのは難しいことです。無意識的な愛着も多くあります。そして、パンデミックによって私たちは他者に会うことや触れることが難しくなりました。物理的距離だけではなく、心理的距離も感じる時代です。近しい友人でさえ、コロナウイルスに対する感じ方が大きく違う。
 
 
 
「分断」と叫ばれますが、アメリカ大統領選だけではなく、フィリピン・日本でも物事や政治に対する考え方が真逆に分かれ、他者は他者であり、人との心理的距離が明るみに出ました。
 
 
 
 これらの事象は私の創作に影響し、今回の個展でテーマとして作品を制作しました。大きめの作品を5点、小作品を12点展示します。
 
 
 
 ここ数年ずっと使用している、志村朝生さんの薄い手すき紙、墨、アクリル絵の具、接着剤、鉛筆を使った平面作品です。私の作品の中には、有機的な細胞のような形が現れます。それはもしかして、様々なウイルスに囲まれて生きる今の世界に見えなくないかもしれません。
 
 
 
 
 私の会場はアートインフォーマルギャラリーの1階です。他に、同時に2名のアーティストの個展も同じギャラリーで始まります。アートインフォーマルギャラリーは、マカティ市のKarrivin Plazaという一角にあります。Karrivin Plazaは、インテリアや雑貨の路面店、アートギャラリー、創作フィリピン料理レストランやドーナッツカフェなど、フィリピンのイメージが変わるようなハイセンスなエリアです。
 お越しの際は、そのエリアの探索も楽しんでいただければと思います。 
 

カリビンプラザ(Karrivin Plaza)にはギャラリーやインテリア雑貨店、アジアのベスト50レストランに選ばれた創作フィリピン料理TOYO Eateryが入る。